探し物 ページ1
発信機の信号を追いながら、夜の街を駆ける。
人通りが少ないところ、少ないところへ進んでいく。
少し開けた場所で、探し物はゆらりと月を背に立っていた。
「ゆうけん、遅い」
「Aが早いの」
地面には数人の男達。
どいつもこいつもうめきながら地に伏している。
Aに伸ばされた死に損ないの手を踏み潰して、俺はAに駆け寄った。
「じゃ、あとお願い…」
「了解。オヒメサマ」
Aは糸が切れた操り人形みたいに、俺に身体を委ねる。
Aは仕事が終わると、すぐに俺に身体を預ける。
体力ぎりぎりまで戦っても、俺が必ず迎えに来ると分かっているからだ。
「おやすみ」
「おやすみ」
Aを抱きかかえ、鼻歌交じりで男達の足を潰す。
ダウトだとか、そうじゃないとか…俺にとっちゃどうでもいい。
Aがダウトを潰したいというのなら、俺はAを守るだけ。
「追ってこないでねー。俺、これからイイ時間だから。ま、追ってこれるとは思わないけどー」
ひらひらと手を振り、男達に背を向ける。
俺の目に映るのは、Aだけでいい。
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夜縋(プロフ) - 亜李須さん» ありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです♪ヽ(´▽`)/頑張りますね! (2019年11月23日 23時) (レス) id: fb67ff784a (このIDを非表示/違反報告)
亜李須(プロフ) - 控えめに言って最高です!!更新頑張ってください! (2019年11月23日 23時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜縋 | 作成日時:2019年11月23日 14時