その彼氏、異常愛。

リヒテンシュタイン ページ37

．

斎藤さんは拳を握り、ぷるぷると震えている。


リヒテン「理解して頂けましたか?」


満面に笑みを浮かべ言う。


斎藤「お前…」


ジリジリとこちらに歩み寄ってくる。


斎藤「ふざけるなよ!!」


手をぐーにしてこちらに振り上げてくる。

私は動かずにただ見つめる。


「何をしているのだッ!!」


どんっと足で斎藤さんを蹴り上げる。


リヒテン「お姉さま…」

「大丈夫か、リヒテン」


青ざめた顔で私の顔を掴み見つめる。


「…お前、私の大事な友人に何をするんだ。」

斎藤「ち、違います!!そいつが、そいつが…」

「…行くぞリヒテン」


私は手を握りしめ、斎藤さんに背中を向けて歩く。

ぎゅっと私の手を強く握る。


リヒテン「お姉さま」

「…どうした」

リヒテン「ありがとうございます、助けていただいて。」


立ち止まって笑顔で言う。


「…こちらこそすまない、私が遅くきたせいで怖い思いをさせてしまって」


Aお姉さまは涙目になりながらこちらを向き頭を下げる。


リヒテン「Aお姉さまが悪いんじゃありません。」

「でも」

リヒテン「大丈夫です」

「…そうか」

リヒテン「さ、帰りましょうお姉さま」




(愛しい愛しいお姉さま)

(お姉さまのためなら私はなんでもしますわ)



END

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