Colorful love (short story) (ページ3)

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『あの…！』

「はい…？」

『その本、私も気になってて…！』

「あ、これ！先に読みます？」

そう言って本を差し出した。

でも、

『もしよかったら感想聞きたいです…。その後に読みたいな…。』

なんて、顔を真っ赤にして言ってきた。

可愛い、、、。

もちろん、断るなんて出来なくて。

「え、僕なんかの感想でいいんですか？！僕は全然大丈夫ですよ！」

そう答えると、

『ありがとうございます！』

と、笑顔になってくれた。

「あ、名前と学年は…？」

『1年のAです！』

「1年なんだね！人数多くて覚えてなかった…ごめんね(笑)。俺も1年だよ！猪狩っていいます。」

『全然！じゃあ、またね、猪狩くん！』

お互いの学年と名前が分かったところでAさんは早々に去ってしまった。

あれ？いつ渡せばいいんだっけ…？

ま、いっか。すぐ会えるよね。

普段はほとんど女子と話さないけど、なんだかAさんと早く話したくて、急いで家に帰って本を読み始めた。