Colorful love (short story) (ページ2)

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保育園に通っていた頃はお母さんに読み聞かせをしてもらうのが大好きだった。

小学生になってからは友達と図書室に行っていろんな本を読んでそれについて話すのがとても楽しかった。

中学生のときは図書委員になって、週に一回の当番で本棚の整理や貸出をした。手の空いてるときは好きな本を読んだりもした。

そんな風に、本と共に人生を歩んできたと言っても過言ではないくらい、俺は本が大好きだ。

特に、恋愛物の小説が好き。男子だから驚かれるかもしれないけど、ストーリーが分かりやすくて読みやすい。

もちろん、推理小説みたいな難しいものも読むけど。

高校生になった今も、図書委員には入らなかったものの、勉強をしたり本を読んだり、毎日のように図書室に通っている。

ある日、学校の図書室で気になる本を見つけたため、本棚から目当ての本を引き抜こうとした。

“ガタガタッ”

本棚には本がぎゅうぎゅうに詰まっていて、勢い余って2冊ほど落としてしまった。

あーあ…。なんて思いながら落ちた本を取ろうとした時、

『大丈夫ですか…？これ、どうぞ。』

そう言いながら、とある女の子が拾ってくれた。

「ありがとうございます…！」

少し驚きながらもお礼を言って2冊の本を受け取る。

1冊は本棚に戻してもう1冊は借りようと思っていたので貸出のところまで持って行こうとした時、

『あの…！』

頬をほんのりピンク色に染めた、さっきの女の子が話しかけてきた。