18:お世話について ページ18
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あわよくば、グループトークよ無くなれと祈ったが、それは不発に終わった。
研究室からの去り際、「ヒョンたちまたね」と爽やかに告げていく。キム・テヒョン先輩も三限が授業なので、ドタバタと支度をしている最中、キイロタマホコリカビの子実体の缶バッジがリュックから落ちて、ひゃーと変な声をあげながら出ていった。
HS「落としたの気づいて良かったね」
『そうですね。知らない間に落ちてる缶バッジほど悲しいことはないですよね』
HS「ね。モジホコリちゃんたちにご飯あげよー。お腹がちゅきましたね〜」
チョン・ホソク先輩は、変な動作に変な効果音をつけながら、隣の研究室に移動する。
お昼は金曜日にしか来ていなかったが、実は研究室には毎日顔を出している。
それは粘菌が好きなのはもちろん、この研究会で飼っているモジホコリのお世話をする為だ。
粘菌研究会のグループトークは案外真面目で、モジホコリの飼育の報告メッセージが写真付きで送られてくる。
チョン・ホソクモジホコリちゃん、オートミールおいしいね!
キム・テヒョン食べ残しの餌は除いたよ!
イ・A水分吹きかけました
チョン・ホソクシート変えました。ちょっとコツがいるから、Aは今度一緒にしようね。
誰が何の世話をしたのか。重複したり、やり損ねたりするのを防ぐためだ。綿密にコミュニケーションをとりながら、培養していく。
良くも悪くも一人じゃない分、むしろ責任をもって向き合わなければならない。
役割分担をあえて決めないのが、このサークルの方針らしい。部員の時間割を共有して、自分ができる時に必要な事をする。
「ホウ・レン・ソウはよろしく！」が、キム・テヒョン先輩からの最初のグループのメッセージだった。
そういうサークルだから自然と入り浸ってしまうし、類友のようなものだから、すぐに仲良くなれた。
それにお世話以外のほとんどの時間は、課題について何でも教えてくれて、アドバイスがもらえる。おススメの粘菌の本や論文も紹介してくれるし、非常に充実している。
今の私をリア充と呼ばずして、何をリア充というのだろう？
ぷいぷい歌っているチョン・ホソク先輩が、シルバニアファミリーの一員に見えて笑ってしまう。
HS「Aー、シート変える？あのね、一回通ったところは取り除いていいから。今粘菌がいるところから、周辺を広めにとってね」
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あさなさな(プロフ) - 読み返していただいてるなんて光栄です！些細な描写も見てくださり嬉しいです、ありがとうございます！ (5月17日 12時) (
レス) id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
オドンチメグ(プロフ) - 度々すみません、改めて読み返しております。シルバニアぷいぷいホソク先輩、ますます大好きになりました。 (5月16日 21時) (レス) @page50 id: c550134bf4 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - オドンチメグさん» ありがとうございます！粘菌も含め楽しんでもらえているなら幸いです。 (2023年4月22日 0時) (レス) id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
オドンチメグ(プロフ) - 菌トークの奥深さ、菌ギャグ…詳しくないのですが、笑っております！素敵な作品を読ませて頂いて幸せです…！ありがとうございます。 (2023年4月21日 23時) (レス) @page32 id: c550134bf4 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - フネ55さん» こちらまでありがとうございます！粘菌の湿ったお話ですが、よろしくお願いします。 (2023年4月19日 0時) (レス) id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あさなさな | 作成日時：2023年2月25日 13時
