きむてひょんが41匹 ページ43
なんとか拗ねに拗ねたソクジンさんの機嫌も直って
回りたいアトラクションもほぼほぼ満喫して
「…あ、もうそろそろ帰らなきゃね。」
ヘリンちゃんの一言にみんな一斉に腕時計やらスマホを見る。
スマホに表示された時間はもう7時半を少し超えたくらい。
楽しい時間が過ぎるのはあっという間なんだなぁ、と改めてみんなで感心した。
.
…タタン…トトン…
この揺れる電車の振動とか、その時の音とか。
なんだか心地よくて意外と好きだったりもする。
「…ヌナ、眠い?」
「……眠くない。…眠くないけど、なんとなくテンション低いの。」
どこかに遊びに行ってめっちゃ楽しくても、帰りテンション超低いのってあるあるだよね。
現に右隣のテテは眠いのかウトウトしてるし。
左隣のゆんちゃんに至っては電車に乗りこんで席を確保するや否や、腕を組んで寝てしまった。
唯一ハルだけがテンション高くナムジュンオッパへの愛を語っていたけど、もう降りてしまったし。
ソクジンさんとヘリンちゃんはそもそもで方面が違うからだいぶ前にお別れしている。
つまり私の周りにはこの眠たそうな5歳児と永眠疑惑の65歳児(爺?)しかいないわけで。
「……楽しかったね、今日。」
テテの肩にぽすん、と頭を乗せて、返事が欲しいわけでもないけど口に出してみる。
「…うん、楽しかった。ヌナ、ちゃんとライオンさん毎日肌身離さず持つんだよ。」
テテの綺麗な指が私の髪の毛を耳にかける。
なんでテテの指、こんなに綺麗なんだろ。
なんで私、あのテテに触られてるのにこんなに落ち着くんだろ。
……なんで私、こんなにしんみりしてるんだろう。
きっとそれはソクジンさんがバンタンを覚えていたからで
私はやっぱり彼等とは別の世界の人なんだぁって改めて気付かされたからで
でも私にとってテテはすでに本当の家族のような存在になっているからで
そんな日々も
もう半分を切ってしまうからなんだろう。
本当に楽しかった。楽しかったんだけど、
けど、今までの楽しい気分はもうどこかへ行ってしまった。
眠くなんてないけど、テテに頭を預けたまま目を閉じる。
いっそ全部、夢だったらこんな幸せを感じることもその代償のような辛さを噛み締めることもなかったのに。
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佐藤 夏恋 - メノンさん» 夏恋もメノンさん好きです!更新楽しみにしてます (2018年10月7日 12時) (レス) id: 11309aee17 (このIDを非表示/違反報告)
メノン(プロフ) - 佐藤 夏恋さん» ありがとうございます!!可愛いですって!?そう言ってもらえて良かった…夏恋さん好きです!サランへ!! (2018年10月6日 18時) (レス) id: 12718eb4e2 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤 夏恋 - めっちゃ面白いです!テヒョン可愛すぎて…更新楽しみにしてます。いや、もうなんか、うん、ほんと好き← (2018年10月3日 22時) (レス) id: 11309aee17 (このIDを非表示/違反報告)
メノン(プロフ) - バンタンさん» あえて主人公でなくハルちゃんを選択するセンス…好きです。現実逃避、お伴します! (2018年10月2日 20時) (レス) id: 12718eb4e2 (このIDを非表示/違反報告)
メノン(プロフ) - 谷桐さん» えっ、何ですかそれ羨ましすぎです!!なるべく早く公開できるよう頑張ります!!ありがとうございます! (2018年10月2日 20時) (レス) id: 12718eb4e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メノン | 作成日時:2018年6月11日 19時