ある日きむてひょんが弟になりました

きむてひょんが36匹 ページ38

「ヌナ〜！手、繫ごっ？」



「いや、もう繋いでるじゃ…んっ！？」




すでに指を絡めているテテの手を握り返そうと手に力を入れようとすると





「…ぷぷ」




「ソッソクジンさんっ！？なな、何がおかしいんですかっ！！？」





ニマァッと口の端をあげているソクジンさんと目があった。






「べっつに〜？Aちゃんとテヒョナって仲良しだなぁって見てただけだよ？」





「う、嘘だ！！」




人は微笑ましい光景を見てそんな煽る気満々の笑い方なんてしない！！！






「ぷぷ、ムキになっちゃうなんてAちゃんはかわいいなぁ〜」




からかわれて怒ってるのか、かわいいと言われて照れているのか、カアァァッと耳が赤くなる。




…多分後者だと思うけど！！







ほんっとこの人は…！



なんなの！？
私がソクジンさんのペンじゃないからってハニートラップかけようとしてんの！？






勝ち誇ったような笑みで私の頭を撫でてくるソクジンさんの手と片手で戦っていると





「もージンヒョンッ！！俺のヌナをとらないでってば！！」




「っわ、」




テテの手が私の腰に回って、一気に引き寄せられる。







…どうでもいいけど、なんで私ってこういうとき『っわ、』とか『っうお、』みたいな声しか出ないんだろう。





もっと『きゃっ』とか言える子になりたい。







「っきゃ、…あ、ミンくんありがと…」






…そうそう、あんな感じの……っ！？





「いや、べつに。礼なんかいいし。」




んぉ？？



ヘリンちゃんがぁ？ゆんちゃんのぉ？腕の中にぃ？





え？え？ヘリンちゃん顔赤らめてる？



あ、あれ？ゆんちゃんもちょっとほっぺ赤い？




ゆんちゃんこの前私を抱き抱えたときと対応といい反応といい、かなり違うんじゃなくて？







「……私にはもうテテしかいない。」



「…なんでだろ。嬉しいけど嬉しくない。」




私に逆ハーレムなんて100年早かったね。



ゆんちゃんに惚れられちゃう優しい世界を想像してしまった馬鹿な私を殴りたい。






「…ソクジンさん。私テテとちょっとぶらぶらしてきます。」



「えっ、ちょっと、」




ソクジンさんの声を振り切って、テテの手を引っ張りながらあてもなく歩き出す。





まさかあの光景にこんなにショックを受けてるだなんて…




私ってもしかするとユンギよりのテテペンなのかもしれない…





……逆ハーレムのくそ野郎！！！

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