ある日きむてひょんが弟になりました

きむてひょんが21匹 ページ23

いや、ジミンはかわいい顔して中身に問題があったな…


……でもそれを望んでいなかったとは断言できない。






「…大体僕はちゃんとヒョンに言われた通り先輩のことヌナって呼んでないでしょ！？」


「そこは褒める！でもそれとこれとは話が別！」




やだ、この子達まだ言い合いしてる。


てか2人とも腕に力入りすぎ！痛い！






「ねえ！2人とも落ち着い…」







「ねえママ〜あの人達何やってるの〜？」



「ふふ、青春してるのよ〜三角関係かしら！」



「せーしゅん？さんかくかんけー？」



「大きくなればわかるわよ〜ママにもあんな時代があってね…」




私達の横を通り過ぎていった仲良さげな親子。





「「「……………」」」








「……とりあえず、腕離して。」






「「……はい。」」





三角関係…はたから見ると私達はそう見えるのね…





なんか…




嬉しいを通り越して…




テテとぐったんの間に私なんかがいてごめんなさいって思えてくるのはなんでだ…









．








．









「人間って不平等だね……」



ベッドの上で布団を被りながら天井に向かってぽつっと言う。



久々に痛感した放課後だった…







「え？そお？」



テテが目を擦りながら布団に入ってくる。






ん？



待て待て？





「ちょ、テテ自分の布団に入りなよ、」





「…ヌナと一緒の布団がいいの〜」



駄々をこねるような口調のテテはもう目を閉じかけていて



仕方なく諦めて、せめてもの反抗に電気を消さないままずっとテテの顔を見ることにする。




しっかし何度見ても綺麗な顔だなぁ…




「……私ももっとかわいい顔になりたかったなぁ…」






シーン




テテはもう寝たようで、何も返事がない。






……虚しい。




寝よ…





電気を消そうと立ち上がると、






「……ヌナはかわいいよ…」





「…へ？」



慌ててテテを見ると起きてる様子はなくて。






「…俺のヌナは…世界一かわいいの…」






「…ねごと？」







「…だからジミナとグギには渡さない…」






テテはひとしきりむにゃむにゃ言ったあと、スースーと寝息をたて始めた。







「……ふふ、」



「…ありがと。テテは世界一カッコいいよ。」




まあ、寝てるから聞こえてないだろうけど。





ふとベッドのそばの全身鏡を見ると、映っていた自分の顔の緩み具合が酷すぎて




パチッ




慌てて電気を消した。

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