ある日きむてひょんが弟になりました

お怒りきむてひょん ページ16

「……ヌナの浮気者っ！！」




ヌナと俺の部屋からわざとドンドン足音を立てながらリビングへ戻る。



俺のことなんかそっちのけでジミンとイチャイチャ
してるヌナ。


腹立たしいやら悲しいやらで、部屋を飛び出してしまった。






「……お、テヒョナ！なんか騒がしかったけどジミンくんいたか？」






「……ナムジュニヒョオォォォォォォン！！」




「うおっ、」




ソファで本を読んでいたヒョンにダイブ。






「ヌナが…ヌナが…ジミナと浮気したぁ〜……」



「……は？」




ヒョンがおいどういうことだ、とか詳しく説明しろ、とか喚いてるけど


これ以上口を開くのも嫌なくらい気分は最悪で。




感情に任せて部屋を出てってしまったけど、ヌナ、絶対困ってたよな…




ヒョンの肩に顔をうずめてぐりぐりする。






…ガチャ



「お邪魔しまーす…って……えぇぇぇぇぇ！！ナ、ナムジュンさん！？！？」




「あ、ハルちゃん。久しぶり。」





……ぴくっ





「……ハルちゃん？」



顔を上げるとそこには




「え！！どうしよ！ナムジュンさんいるなんて聞いてないっ！やだあぁぁぁ！！」




確かにそこにはヒョンに向かって発狂してるハルちゃんが。




「…ハルちゃん。テヒョナどうにかしてやって？」




「あうっ」





その一瞬の隙にヒョンにべりっと剥がされる。






「あぁ、テヒョンいたの？Aにノート返しに来たんだけど…ってめっちゃ酷い顔じゃんどした？」




「…いたのなんて酷いよハルちゃん。ヌナはジミナと浮気してるもん。」




「……ジミナ？浮気？」


「もしかして、2年のパクジミン？」





まさかハルちゃんが知ってるとは思わなくて、



「ハルちゃん、ジミナ知ってるの？」



「顔と名前はね。あれでしょ？目を付けた女にはまずかわいい顔して近付いて、そのうち喰いつくすっていう猫被り女たらし！」





猫被り女たらし？





ヌナにかわいい顔で近付く
↓
ちょっと本性出す
↓
今、部屋に2人っきり
↓
いただきます





ピキーンと閃いたこの予想シミュレーションにはっと息を呑む。






「……ヌ、ヌナが喰べられちゃう！！」




こうしてはいられない。







「…え、テヒョン！どうしたの！？……ま、いっか。ナムジュンさ〜〜ん！！」



ハルちゃんの声を振り切って廊下を爆走する。






「ジミナアァァァ！！！この女ったらしがぁぁぁぁ！！！」

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