私と彼の特等席 【JM】

人間味ある美形 ページ34

結局頭からジミンが離れないまま悶々としていると
いつのまにか朝になっていて、


悩んだけど、いつも通り私は同じ時間にバスに乗った。



……のだが、







……ジミン来ねぇ。





今まで気を張ってたのが少し馬鹿らしくなる。








でも、







その日のバイトにもジミンは来なかった。





あれ？今日ってジミンバイト来る日だったよね？



うーん…まだ風邪治ってないとか？




厨房でひたすら皿を洗いながら一人悶々とする。






「Aちゃん、どうしたの？そんなに考え込んで。」


「え、わ、ソクジンさん！」



気付くといつのまにかすぐ隣に神々しいイケメンが。



ま…眩しい…！！




そう、このキムソクジンさん。
料理担当でありえないくらい美形だけど、




「ソクジンさんってまだ人間味ある美形だから喋れるんですよね〜」



「に、人間味ある美形？」



「そうですそうです！テヒョンくんとか私まだ面と向かって喋れませんもん！」



「えーテヒョナより俺の方が美形でしょ〜？？」



ちょっと拗ねてるソクジンさんめっちゃ可愛いけど
気付いてないのだろうか。



それはただのナルシスト発言だと…！





そして私は知っている…





ソクジンさんが常備離さずコンパクトミラーを持ち歩いていることを…！



まあ用途は想像つくよね…







「で、Aちゃん。さっきから何考え込んでたの？」



「あぁ、えっと、ジミンなんで今日バイト来てないか知ってますか？」




すると首を傾げるソクジンさん。


あっ、これは知らないな。




「ジミナ？そういえば今日見かけてないけど…」






バァンッッ




「Aヌナアァァァァ！！」




厨房のドアを開けて私とソクジンさんの間に
割り込んできたのは




「ど、どしたのテヒョンくん。」




私が面と向かって喋れない方の美形。



ほら、今もはたから見れば目合わせてるように見えるけど、


実はちょっと視線をずらしてずっとテヒョンくんの
眉間見てるんです。




「あのねあのね！大変なの！！」




「うんうん何が？」





絶対ろくなことじゃないでしょ。



私は悟ってるんだよテヒョンくん！









「ジミナが…バイト辞めちゃったぁ！！！」








「……は？」








ごめんなさい。



私はまだテヒョンくんを悟れないみたい。

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