私と彼の特等席 【JM】

彫刻くん ページ25

Aヌナって私のことだよね？



……私にあんなイケメンな知り合いなんていない。




でもなんか見覚えがあるような…？








……あ、あれだ。


テヒョンくんだ！！ジミンの友達の！！




そうだあの人間の限界を超えたお顔！ジミンのカトクのアイコンに写ってたじゃん！






じっとテヒョンくんを見てると、おいでおいで、という手の動きをして来た。






…イケメンが私に何の用だ。




女子達から刺すような視線を浴びながら校門へ走る。









「あっAヌナ〜！行こ！」



テヒョンくんは私を見るなり私の手首を掴んで学校の外へ出る。







いや待って。



「ちょっと！どういうこと！どこ行くの！？てか手離して！」



イケメンに手首掴まれる耐性なんかないから、一生懸命振りほどく。




すると不思議そうな顔をするテヒョンくん。


「あれ？言ってなかったっけ？ジミナの家だよ〜」





……は？





「はい！じゃあレッツゴー！」



そう言ってまた私の手首を掴んで歩き出す。






……さっきから何の解決もできてないよ。

手はそのままだし！なんでジミンの家に私が行くの！





…あと君馴れ馴れしすぎだから！嬉しいけどさ！


テヒョンくんってもう人間じゃないレベルで美しいからなんか嫌なの！









そしてあれから手首をずっと掴まれたままバスに乗り、ついにジミンの家の前に来てしまった。






どうやらジミンは今朝から風邪をひいて寝込んでいるらしい。


それでテヒョンくん、看病の仕方が分からないからジミンの知り合いに頼もうと思ったらしく。




そこで今朝カトクをしたばかりの私に白羽の矢が立ったと。







…つまり



風邪をひいて熱っぽい火照ったジミンが見れると…？









「…テヒョンくん。君最高。」



隣のテヒョンくんに親指をぐっと立てる。






「…？…ヌナ、いいってことよ。」



頭にハテナを浮かべながらも親指立て返してくれるテヒョンくん推せる。








「…あれ、親御さんは？何もわざわざ私が看病しなくても…」




「あぁ、ジミナの親、今どっちも出張でいないんだよ。」







……なるほど。








「じゃあヌナ、ピンポン押すね？」



聞いたくせに私の返事を待たずにもうインターホンを押すテヒョンくん。






「待って待ってテヒョンくん。聞いたならせめて返事くらい待って！」



まだ心の準備が…！









……ガチャッ







ヒィィィィィ

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