私と彼の特等席 【JM】

べた褒めじゃん！ ページ21

バス停までの道をジミンと2人並んで歩く。



「…そういえばジミン。」



意外と背が高いジミンを見上げる。





「何？ヌナ。」




「ジミンいつのまにか敬語取れてるね。」




「あっ…ほんとだ！ごめんなさい…」



しゅんと眉を下げるジミン。




「いや、悪い意味じゃなくて！なんか結構仲良くなれて嬉しいなぁと…」


思わずふふっと笑みがこぼれる。






「………」




え、なんで黙るのジミン。









「……ヌナって…絶対モテるよね…笑顔可愛すぎるよ……」



前髪をいじりながらボソッとそう言うジミン。






…ボソッと言いすぎて最後の方聞き取れなかったよ。






いやそれよりも




「私がモテる！？ないないないない！！」



今まで告られた事もないよ！悲しい事にね！！



「うそだぁ〜…謙遜はダメだよ！だってヌナ、可愛いし面白いし……か、彼氏とかいないの…？」




…そんなにべた褒めしてくれちゃう？ヌナ調子乗っちゃうよ？？



「彼氏なんていないし、いた事ないよ！私コミュ力ないからそもそもで男子とあんまり喋らないし…」


クラスの男子で喋るのってホソクとナムジュナくらいだからなぁ…









「……ふーん…そっかぁ…」




どこか嬉しそうにそう言うジミン。




…ヌナがモテないのがそんなに楽しいかい？








ピロンッ






ポケットから着信音。






「…カトク…ユンギ先輩から？」



珍しい事もあるもんだね。あの人文字打つのもめんどくさがるから。




えーと、どれどれ…



『あの後ジミンに何もされてないか？』



……



『天使が私に変な事するわけないでしょ冗談辞めてください。』


トンッ


送信。



既読。







ピロンッ



『天使？なんだそれ。まあそれならいい。』



……



『先輩明日から私の半径2m以内に近づかないでください。ジミンとの約束なんで。でもすごく感謝してます。人生で一番感謝してるんで許してください！』



トンッ


送信。



既読。






……返事が怖いから通知音を消してポケットにスマホを入れ直す。









「……ユンギヒョン？」



ジミンがムッとした顔で私の顔を覗き込む。




ヤキモチ妬いてるのかな？………私に。





「大丈夫！ジミンのユンギ先輩は盗らない！半径2m以内に近づくなってちゃんと言ったよ！」




私の言葉にガクッとうなだれるジミン。




「…ヌナ勘違いしたまんま…まあ結果オーライ？かな…」



「？？」




結果オーライ？？

空も飛べるはず→←半径2mってどれくらいだ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す