私と彼の特等席 【JM】

何が起こった ページ16

「ん？お前ら知り合いだったのか？」

「は、はい！Aヌナとは毎朝乗るバスが一緒で…」

「ふーん…」


…ジミン？これは私の幻なのか？？やだなあージミン不足すぎてついに幻まで見えるなんて…


「Aヌナ…？」


ピトッ


何やらほっぺにムチムチな感覚。

…これは…もしやジミンのおてて！？

え、今私天使にほっぺに手当てられてる！？うん、これ現実だ。これが幻であってたまるか！！


ジミンだ…ジミンだぁ〜〜〜！



感動しすぎて言葉が出ないよジミンからしたら私無反応な奴じゃん。





「…ジミ…」





「……おいジミナ〜！サボんなよお前〜！！」


チッ誰だよ私の言葉を遮りやがったのは。





「さ、サボってないよテヒョナ〜！」





そう言って店に戻ってくジミン。
え、戻っちゃうの私まだ君に一言も喋ってないよ！？


ジミンが入っていったお店のドアを
ぽけーっと眺める。




「おい、A。ぽけーってしてないで俺らも入るぞ。」



あぁユンギ先輩服引っ張って連行しようとしないで！服伸びちゃう！


…ジミンにはバイト中喋りかければいっか。








ジャアァァァァァァ


ゴシゴシ

キュッキュッ






………



バイト開始から約一時間。






……全くジミンと話せてない！！





まあ私は厨房だし、ジミンはホールだけどさ！厨房に来る時も何回かあったんだよ？




でも、私が喋りかけようとする度に




『あのっジミン…』


『ご、ごめんヌナ今忙しいからっ…』




って言ってそそくさとホールに戻ってっちゃうんだよ！！



てかジミン！忙しいって言ってたけどアンタテヒョナ？って子と普通におしゃべりしてるじゃん！






………もしかして私、避けられてる…？


…いや、ジミンはそんな子じゃないよな。私なんもしてないし。





でも心のモヤモヤは増えていく一方で。









「……おいA？閉店だぞー」



え、もう？
通りで厨房静かだったのか。





「おい水流しっぱなしじゃねえか…ってお前泣いてんの？」






「…ユ、ユンギ先輩。」



…ウソ、私泣いてた？
急いで目元をゴシゴシとこする。






「み、見間違いじゃないですか？じゃあ、私帰りますね。」




「………」



何か言いたげな先輩を見て見ぬふりして、水を止め店の制服を着替えようとスタッフルームに行こうとしたら






……ガシッ


ポスッ


……気づけば目の前にはユンギ先輩の意外とガッシリした胸板。

え！？何これどういう事！？

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