≪完結☆＆あとがき追加≫君が僕を見つけてくれたんだ。【K.N.0617*HPB~2016~】 (ページ10)

今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:24,377 hit

10* ページ10

学校から一番近くて、なおかつ規模も地元じゃなく国レベルの大きさを誇る帝都大病院

井ノ原先生からは他言無用って言うのを条件に

彼の入院する病室を聞き出す事ができた。

・

そこで見た二宮和也(カレ)は

点滴で繋がれて

フェイスマスクをつけられて

青白い顔で眠っていた。

学校じゃない場所で初めて見た姿

綺麗な顔に傷なんて一つも見当たらないのに

こんなにも痛々しく見えるなんて

・

??「お客様…………?」

「ふわっ!?」

後ろから聴こえた控えめながら急な声に全身が跳ねる

??「あら、和也と同じ制服ってことは……。」

この女性(ヒト)、顔立ちが二宮君に似てる………

「あ、えっと……同級生の…。」

和母「あ、初めまして……和也の母です…。」

やっぱり、お母様だった。

・

・

和母「それで……もう1ヶ月以上経つの。お医者様が言うには、命に別状はないって話だけど…。」

そう話すお母様は初対面でも気付くくらい憔悴しきってるのがわかった。

目の下にじゃクマがあるし、お世辞にも健康的とは言えない顔色

実の息子が原因不明で意識不明なんて

どんな気持ちなんだろう

「あの……、お辛いかもしれませんけど…その、彼が運ばれた時、何か変わったことと言うか…気付いた事ってありませんか?何かあれば…原因もわかるかもしれなくて…。」

和母「変わったこと…ですか……。」

どうか些細なことでもいいから

神様、彼に希望をください

和母「そう言えば、彼の着替えをする時、制服のポケットからこんなものを見つけたの。」

そう、言いながら差し出しだそれは――――――………

「これ、って…………。」

ねぇ、二宮君

希望を捨てないでくれてありがとう

これならきっと

貴方を救えるかもしれない――――――…………。