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二宮君が 近付く
キスの時とは違って 風は感じなくて
代わりに感じる温かさに 泣きそうになった。
和也「"付き合う条件"って覚えてる?」
「ッ…………。」
声が うまく出ない。
和也「その1、俺には触らない。勿論キスもハグも手つなぎも無し。
その2、俺と貴女の関係は学校じゃ一切口外禁止
その3、外でデートも一切しない
その4、だからといってお互いの家で会うこともしない
その5、会う時は必ず2人だけ、放課後、裏庭で。」
ああ
全部 ぜんぶ 覚えてるんだ。
和也「あの条件、全部破る。」
「う、ん………。」
和也「俺に触れて?キスもハグも手つなぎもする。
俺らの関係は…もうバレてるか(笑)
デートもして……お互いの家でも会いたい。
放課後……裏庭だけじゃもう足んない。」
その瞬間
グイ、と勢いよく身体が前のめりになったかと思えば
初めて身体ごと
優しく
二宮君に触れた。
和也「前言ってたハンバーガーショップ、今日行こう?」
「うん………。」
和也「専門外だって言ってたゲームさ、俺にも教えて?」
「うん………。」
和也「今度は母ちゃんに占領されないよう、バラエティー観るわ。」
「うん………。」
和也「いつかさ、野球観戦一緒に行きたい。」
「うん………。」
和也「インドアなのもホントだけど、Aが行きたい所なら、どこでも付き合う。
3週間も待たせたし、当分は頭上がんねぇわ(笑)。」
「うん………。」
どこへだって行きたい。
貴方が隣にいるのなら
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作者名：千也 | 作成日時：2016年6月12日 19時
