≪完結☆＆あとがき追加≫君が僕を見つけてくれたんだ。【K.N.0617*HPB~2016~】 (ページ15)

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初佳「それにしても……。」

ニヤニヤしながらお姉ちゃんが私に詰め寄る。

初佳「許せば、ね(笑)。Aとしては近付かれないようにしてもらえてちょっと好都合かもしれないし♪」

「お、お姉ちゃん!」

初佳「覚えてればね。」

笑っていた表情から一変

呟くように言ったそれはちょっとだけ冷たかった。

初佳「今やってるドラマあるでしょ?幽霊と霊感体質の男女が織りなすラブコメ。」

「ドラマ自体はそんな観てないけど…。」

初佳「勿論フィクションってわかってるけどさ、いざ目にすると実際はどうなんだろ～な、なんて。」

「………どういうこと?」

初佳「その内容なんだけど……。」

・

・

実は

少しだけ自惚れてた

二宮君が言った通り現実を見て

晴れて事実を見つけることができて

シンデレラの逆みたいに

彼が目覚めてハッピーエンドの両想い

・

・

"ドラマで観たんだけど、霊体がさまよっている頃の記憶は戻った時にはないらしいの。"

"主人公のお父さんがね、病気で幽体離脱して霊感のある主人公と色々話したりするんだけど、いざその魂が身体に無事戻って生き返ったと思えば、その時の記憶は全部無いんだって。"

"確か付き合う時ってもう幽霊だったんじゃない?生き返ってほしいのはあっても、起きた時にはきっと――――――………

和也「A?」

何日振りだろう

藤堂君の事件が解決した次の日

"Aのことは覚えてない。"

同じ場所に

変わらず、貴方はいた。