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A【準備は良い?】
潤君【こっちはもう万全。】
お姉ちゃん【同じく。】
A【もう少ししたら、来ると思う。】
・
??「あの……、呼び出したのって君?」
「藤堂君……、そうです。」
理事長の、息子
藤堂「同級生だから何となくは知ってはいるけど…ほとんど初対面だよね?悪いけど、告白とかなら受け付けてないよ?僕彼女持ちだから。」
「ううん、違うの。実は友達から藤堂君にって落とし物を預かってて…。」
藤堂「落とし物?」
す、と差し出したそれは
高校生でも何となく高価だとわかるシルバーのネクタイピン
一瞬私の手の中で動いたそれは日の光でキラリと輝きを見せた。
藤堂「あ…あぁ!!ずっと前から探してたやつ!僕ので間違いないよ!!」
「………ッ…。」
藤堂「ん?」
「……そう、だよね!ただでさえ高価なのに…こんなタイピンなんて付けられるの理事長の息子さんくらいしかいないって先生たちも言ってた!」
藤堂「親のコネ、使わせて頂いてます(笑)。」
彼の言う通りほぼ初対面の私にもフレンドリーで接するこの柔らかそうな物腰
どうにか"裏付け"は取れたけど………
"本番"はここからだ。
・
「それ、でね…折り入ってお願いがあるんだけど…そのタイピン、見つけてくれた友達にちょっとしてほしいことがあって…。」
藤堂「あぁ、お礼ね。勿論何でもするよ?」
ジリジリと追い詰めていく
「その友達にこう伝えて?
"事故を起こして、入院させたのに
無かったことみたいにして、ごめんなさい"って。」
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作者名：千也 | 作成日時：2016年6月12日 19時
