≪完結☆＆あとがき追加≫君が僕を見つけてくれたんだ。【K.N.0617*HPB~2016~】 (ページ2)

今日:5 hit、昨日:11 hit、合計:24,381 hit

2* ページ2

初佳「バカなの?」

開口一番母親譲りのドキツい実姉の一言がグサりと心に突き刺さる。

潤「まぁ、初めてだからよくわかんないままOKしちゃうってのもあるよな。ましてやAは奥手な訳だし。」

そう優しくフォローするのは初佳お姉ちゃんの彼氏、松本潤君

初佳「そ～いうことを言ってんじゃないの私は!何、俺に触らないとか!?関係を口外禁止とか!?確!実!に!他の女がいるってことでしょ～が!!完!全!に!遊び相手として認識されてんのよアンタは!!」

「にっ二宮君はそんなことしないもん!!学校でもモテるのに付き合ってる人がいるとか噂聞いたことないし……。」

初佳「それは口外禁止だからでしょ～が!!ってか本当にそれがニノミヤ君なの?アンタから聴いた話の王子様とまるで一致しないんだけど。」

「まっ間違いないもん!!同じ学校で同級生で…顔と名前が似てる人なんて絶対にいないし!!」

・

【王子様】と、私が彼を呼んだのは春

強気で積極的な姉とは180°違って、クラスに馴染めず、弱気で消極的な私は

学校ヒエラルキー上位グループの人たちから良いように使われていて

その日も面倒な学内イベントの片付けを押し付けられていた時

『大丈夫?』

そう優しく声を掛けてくれた

『手伝うわ、こんなん絶対一人じゃ終わんないし。』

2人だけしかいなくて

結局日が暮れるまでかかった片付けだけど

彼は一切文句を言わず

ゴミをまとめる時も捨てる時も一緒にいてくれて

『お疲れ、帰ろっか。』

私の方を向いて

ふわりと微笑んだ。

堕ちるのは一瞬だった。

クラスは一緒になったことはないけど

元々学校規模で彼がモテるって話は有名だったし

考査の成績上位者の張り紙じゃ1位ではなくとも名前が載っていないことはまずなかったし

彼のクラスの体育の時間は女子の声援が聴こえてたし

同級生に限らず、先輩も後輩も彼の話で盛り上がるのを

女子トイレや校舎裏で何度か耳にしてた。

だから

あんな条件を提示したのにも

きっと何となく頷ける気がしたの。