_第2話_ ページ2
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ボスは? センリツや他の皆は?
飛行船に乗っていたはずだ……オレはいつ降りたんだ?
辺りを見渡し現在地を確認する。
周囲には悪臭が漂っており、周りを見てもゴミだらけで人の影もない。
「クラピカ、こんな所にいたのか」
「貴様ッ!」
後ろから声がかかり、振り返って見れば蜘蛛のリーダーらしき人物がいた。
オレが知ってる奴より少し若く見えるが、間違いなく蜘蛛のリーダーだろう。
なぜコイツが俺の名を呼ぶ!?
「クラピカ? ……また記憶が飛んでいるのか。パク!」
鎖を具現化し戦闘態勢に入ると、奴はパクノダを呼んだ。
な……パクノダは死んだはずじゃ……!
自体が飲み込めず動けないでいると、同じく少し若いパクノダがすぐにやってきた。
パクノダが来た方向に目を向けると、ゴミに紛れて見覚えのある幻影旅団がそろっていた。
「撃ち込んでやれ」
「またなの? 仕方ない子ね」
その会話と共に、目線を目の前にいる2人に戻すと、パクノダに銃を向けられていた。
避けなければと思った時にはもう既に遅し。
頭に銃を撃たれた。
これ……は?
撃たれたはずだが衝撃は来ず、脳内に映像が映し出された。
オレはクルタ族ではなく捨てられた子だという事。
幼き頃からコイツらと行動を共にしているという事。
一緒に念の修行をした事。
ご飯を食べるために盗みをした事。
何とか稼いだ金で温泉に行った事。
辛かったこと、悲しかったこと、苦しかったこと。
そして楽しかったこと、笑いあった事、幸せを感じていたという事。
オレの脳内にはそれらの情報が流れ込んできた。
そして1番最後に流れてきたのは……。
ここに来た目的。
ここは流星街という、何を捨てても許される場所であり、蜘蛛や映像内のオレが育った場所。
オレ達はここに、クルタ族を襲わないでくれと交渉に来ていたんだ。
なんなんだ……これは!
映像内のオレは幾度となく記憶をなくしていた。
その度にパクノダの能力によって記憶を送り込み、取り戻していた。
これが本当ならば今の状況も同じだろう。
それは分かる。分かるが理解できない!
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ジユウジン(プロフ) - 雲英〜キラ〜さん» 心の中の一人称は「オレ」らしいのでそうしたのですが、やっぱり「私」の方がクラピカって感じしますよね…。主視点クラピカだとどうしても「オレ」ばかりになってしまうので、もし心の中の一人称も「私」に変更した方が良ければもう一度コメントお願い致します (2020年2月13日 0時) (レス) id: 9a91ee94b5 (このIDを非表示/違反報告)
雲英〜キラ〜(プロフ) - クラピカの一人称は私じゃないですか? (2020年2月12日 23時) (レス) id: ed9f823896 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジユウジン | 作成日時:2020年2月6日 17時