＿第６話＿ ページ6
.
「俺はクロロ。君は？」
「Aよ」
割り勘でいいと了承を得て、今は向かい合って席に着いている。
彼＿＿クロロはスーツなのに比べて、私は動きやすい服装でなんとも場の雰囲気に合っていない。
チケット見せてもらおうかな。
そしたら掏った人かどうかわかる。
けど急に言われても警戒するだけだよね〜。
「誰かと一緒かい？」
「いいえ、1人。クロロは？」
「俺も一人だ。……というより、もう1人が来れなくなってしまってね」
「そうなの？んー、彼女さんかな」
スーツ姿だし、デートの予定だったのかな？
ってあれ、違うわ。掏った人ならそれはないわ。演技かこれ。
「残念。仕事仲間だよ。パーティーに一緒に行く予定だったんだ」
「パーティー？クロロはお金持ちなのね」
「え、なんで？」
「パーティーってお金持ちの集まりみたいな気がして」
「ははっ確かに。でも違うよ。俺はそんなに金は持たない」
そりゃ掏るのに慣れてるだろうからねぇ。
必要なときに必要な分だけ盗めばいい。
私はポシェットに入れてある財布が無事かを確認する。
まだ貴重品は盗まれていなかった。
少し警戒しつつも一緒に食事をとり、たまに交わされる会話を楽しんだ。
食事をとってのんびりしている頃。
「もしよければなんだけど……俺の仕事、手伝ってくれないかな」
「いいよ」
「お礼はするし、暇なら……っていいの？」
私が迷わず返答したことで、クロロは少し狼狽えた。
被ってた仮面が一瞬崩れそうになったの面白い。
「手伝いって、何すればいいの？」
「食事前に話したパーティーに一緒に参加してほしいんだ」
クロロはダメかな？と首を傾けた。
男性への耐性が何もないため、その行動にてんやわんやしてしまう。
顔に熱が集まってくるのが自分でも分かった。
「で、でも衣装とか持ってないよ？」
「それはもちろんこっちで準備するよ！パドキア共和国で降りるんだけど、元々どこに行く予定だった？」
「天空闘技場。だけど行く場所ないからそこ行くつもりだっただけで、時間とかは平気だよ」
「そう？パーティーは4日後。それまでにいろいろ揃えようか。よろしくねA」
「よ、よろしく」
4日間この美形さんと一緒にいるのか……！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 145人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱるむ - 更新を待ってます。どうかよろしくお願いします！！ (2020年7月29日 9時) (
レス) id: 0d1397699c (このIDを非表示/違反報告)
ジユウジン(プロフ) - Kさん» ありがとうございます！久々の更新となってしまってすみません……。少しずつでもちゃんと進めていくのでこれからもよろしくお願いします！ (2020年3月26日 21時) (レス) id: 7b9e53fa76 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - とても面白いです！クロロとの関係とかこれからどうなっていくのかなどめっちゃ気になります！これからも更新がんばって下さい！！応援してます！ (2020年3月16日 9時) (レス) id: 2e3805e445 (このIDを非表示/違反報告)
ジユウジン(プロフ) - ぱるむさん» コメントありがとうございます！このままゆるっと進めつつ、2人の駆け引きとか上手く掛けたらいいなと思ってます！恋愛初心者で変なところもあるかもしれませんが、これからもよろしくお願いします！ (2019年12月30日 11時) (レス) id: 9a91ee94b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - すごく面白いです！！！こんな感じのクロロの小説を求めていたので、続きがすっごく楽しみです！！更新頑張ってください！！ (2019年12月23日 9時) (レス) id: 0d1397699c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ジユウジン | 作成日時：2019年11月20日 13時
