_第2話_ ページ2
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俺達幻影旅団は、緋の眼を盗むべくルクソ地方の山奥に来ている。
1つの集落を見つけ、シャルナークが資料と照らし合わせて確認する。
「うん。間違いないよ、団長」
「それじゃ……全て奪い取れ」
「了解!」
俺の合図とともに、団員は各自村を襲いにかかった。
爆発音や銃撃音が周囲に響き渡る。
緋の眼になった者から殺し、ならなかった者は捕縛し無理にでも怒らせ緋の眼にさせる。
隠れたりしないよう片付けた家には火をつけ、村の周りから内側へと攻めていく。
襲撃してからしばらくたち、まだ確認していない家があった。
仲間が襲われていて隠れているほど弱い一族でもないだろうが、念入りに確認する。そのために扉を開けたのだが、俺はほんの少し後悔した。
「…114かいめ、115かいめ、116かいめ__」
動くことのない死体に何度も刀を振りかざす少女の眼は、自分もクルタ族であると主張するように赤く輝いていた。
俺はただただその光景を見ていた。
他の団員は捕らえたクルタ族を連れ、俺の周囲に集まり始めており、残すは俺と少女がいるこの家だけとなった。
「おーい、団長!何してんだぁ?」
少し離れた所からウボォーが声を掛けてきたが、無視をする。というか反応できないほどにこの状況が異常で、驚愕しきっていた。
入口に俺が立っているせいで団員からはこの光景が見えていないらしい。
少女の動きが突然止まったかと思えば、見るも無残な死体を一瞥した後俺を見た。
コクリと俺の喉が鳴る。
「……だれ?」
俺は答えなかった。少女は立ち上がり、俺の方へと歩いてくる。
向かってくる少女と一定の距離を保ちつつ、俺は一歩ずつ下がり家から離れた。
俺が後を引き、家から誰かが出てくるのを感じ取った団員達は身構える。
殺気はない……が迂闊に近寄ってはまずい気がする。
力があるようにも思えないが……一体こいつはなんだ?
少女は家から顔を出し、辺りを見回す。
身構えていた団員は出てきた人物に驚き、一瞬戸惑いはしたがすぐに戦闘態勢に入った。が、手を上げてそれを制す。
少女は捕らえたクルタ族の1人を見たまま質問を投げかけてきた。
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ジユウジン(プロフ) - かかかっかさん» お待たせしました! 実はこの先どう話をつなげようか全く思いついておらず……笑 少しずつでも進めていきますので、続編でもよろしくお願いします! (2020年11月23日 22時) (レス) id: 7b9e53fa76 (このIDを非表示/違反報告)
かかかっか - 今日更新日じゃあないですかあぁーーなんて奇跡! (2020年11月23日 13時) (レス) id: be021bd9b1 (このIDを非表示/違反報告)
ジユウジン(プロフ) - なつみかんさん» コメントありがとうございます!そんな風に言って頂けたのは初めてで嬉しいです…!私も今後書けるのが楽しみで、早く更新していきますね!体調崩せばゆっくりできるので更新できるのでは…と考えてしまいました笑 なつみかんさんもお気を付けください! (2020年2月13日 0時) (レス) id: 9a91ee94b5 (このIDを非表示/違反報告)
なつみかん(プロフ) - かわいい...優しい気持ちになれて素敵な小説です、タイトルや種族のところを考えるとなんだか不穏ですが、それも楽しみにして更新待ってます!作者さんお身体には気をつけてくださいね! (2020年2月12日 15時) (レス) id: a4479fa504 (このIDを非表示/違反報告)
ジユウジン(プロフ) - うらららリンゴさん» コメントありがとうございます!クラピカや主人公組……というより原作に入るまでまだまだ時間がかかりそうなのでしばらく出てこないかもしれません……。そこまで進んだ時には、ご期待に応えられるよう頑張りますので今後ともよろしくお願いします! (2019年12月15日 9時) (レス) id: 9a91ee94b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジユウジン | 作成日時:2019年11月14日 17時