譲らないよ（白）

・ ページ17

・




A「…どういうこと？」




ラ「やっぱり先輩って、意外と天然ちゃんなんだ？」




A「え、どう言う意味？」







そう言って、何故か楽しそうに微笑んでいる








A「はっ、もしかして私に手を握られたのが嫌だった？！」





急いでラウールくんから手を離す



こんなに美しい男の子に容易く触れるなど、おこがましいにも程があるもん


私にこんなことされたら困るよね、
気持ち悪いよね…




ごめん、ラウールくん…








ラ「先輩に触れられて嬉しかった。
なんて言ったら、気持ち悪いって思っちゃうかな」

A「え？」

ラ「僕が先輩に触れられて嫌がるわけないです」

A「…ほんと？」

ラ「当たり前です」

A「はぁぁ、それなら良かった」

ラ「ふふ。先輩がそんなに焦ってる所、初めて見た」

A「、お恥ずかしい」








最悪。ラウールくんに醜態を晒してしまった









ラ「大丈夫ですよ。先輩は何をしても可愛いから。」


A「…へ？」





ほんとラウールくんは、いつも突拍子もないことを言う。



してやられた。
そうやってすぐ揶揄うんだから。





そうやって、女の子にすぐ”可愛い”なんて言っちゃダメだよ。





勘違いするから。







当の本人はルンルンで歩いてるし。
　





ラ「ふふっ。」











ていうか、私の事を無自覚？とか言ってたけど、






ラウールくんの方がよっぽど無自覚であざとくない？

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す