変態な公爵様 ページ24
「アイト、ありがとう......」
「お前、方向音痴だろ」
「なっ、そんなことないわよ!」
そういうとマスカは呆れたように溜息を吐いた
今の反応じゃ図星みたいじゃない、私のバカ!
アイトも否定することなく苦笑いを浮かべていて悔しい
アイトは話したいことがあるそうで待ってくれるみたいだ
私は感情を鎮めて扉をノックし開けると、そこには数人の人がいた
さっきの女性は一人用の椅子にただ1人だけ座っており、それ以外の人はソファに腰を掛けている
女性は口を開けて優雅に話し始めた
「庵野ユリ、私の護衛騎士になりなさい」
「えっ?......突然何を言い出すのよ、護衛騎士は高貴な生まれの方がするものでしょ」
女性は唐突にそんなことを言い出して私は困惑した
何が面白いのかくすくすと笑ってみせる
......本当に変わった子ね、この子
「貴方は高貴な生まれでしょう?勇者御一行様」
「......何のこと?私は何も知らないわ」
「嘘はいけませんよ。私は
きっとその舞踏会では酒を飲んでいたのだろう
その証拠に全く思い出せない......
......良いお酒は美味しいから仕方がないじゃない
「はぁ......そうね、でも今は違うわ。勇者御一行はやめたの」
「それなら都合が良いです、私の護衛騎士になりなさい」
「私は護衛騎士に興味はないわ」
「私は大いにあります。私を負かせて見せたのは貴方一人......私の傍にいるのは強い者だけが許されます。護衛騎士は私より強くないと意味がありません」
よく見るとこの子の目には光が見えない
危険だと私の脳内信号が点滅している、関わり合いたくない
この女性の薄っぺらい笑い声が聞こえて私は身震いをした
「これで檻に閉じ込めてしまえば貴方は私の物ですよ」
「私は珍獣じゃないわよ、女の子だからって容赦しないわ」
「......結構です、私は男ですから」
「男?」
髪の長さや顔立ちから女性かと思っていたがどうやら違っていたようだ
確かによく見れば肩幅もあるし、体型もしっかりしている......ような気もする
男は私の言葉にむくれていた......
この間に早く脱出しよう
私は咄嗟に駆け出して部屋を飛び出した
待っていたアイトとマスカが驚いたように肩を震わせる
「ユリ様!?」
「アイト、逃げるわよ!」
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砂糖丸(プロフ) - もちお!さん» コメントありがとうございます!書き溜めが無くなり更新が亀になっていて申し訳ない限りです......が!コメントでとても喜びで溢れたので指が進みますwこれからも頑張らせて頂きますので、よろしくお願いします!ありがとうございました♪ (2019年10月19日 1時) (レス) id: c1639a6bbb (このIDを非表示/違反報告)
もちお! - くっ、面白い!めっちゃ面白い!!(語彙力の欠乏)…いつも楽しく読ませてもらっています!これからの展開が気になりすぎる!あと主人公ちゃんがカッコいいっ!応援してます、頑張って下さいね!! (2019年10月18日 18時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
砂糖丸(プロフ) - 煮たまご出汁巻きさん» またコメント頂いてとても嬉しいです!これからのストーリー、どんな展開になるのか楽しみにして頂けると嬉しいです♪これからも入り込めるような物語を書いていく目標で頑張りますので、よろしくお願いします!┏〇 (2019年9月30日 22時) (レス) id: c1639a6bbb (このIDを非表示/違反報告)
煮たまご出汁巻き(プロフ) - 早速勇者サイドを書いて頂きありがとうございます。このまま何のトラブルもなく開店できるのか?勇者達との再会は簡単にいくのか?ハーレムの女の子は増殖するのか?はたまたざまぁ展開はあるのか?等々…今後の展開も気になりますます目が離せませんね (2019年9月30日 19時) (携帯から) (レス) id: 5d045b778c (このIDを非表示/違反報告)
砂糖丸(プロフ) - こだぬきさん» コメントありがとうございます!色ボケた愉快な仲間たちwwピッタリな言葉かもしれませんw主人公ちゃんには私も幸せルートを歩んで欲しいですw応援とても嬉しいです...!ありがとうございます♪ (2019年9月29日 2時) (レス) id: c1639a6bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:砂糖丸 | 作成日時:2019年9月4日 9時