第156話 斜陽のシャンデリア ページ8
『クリーニング済みのシャツぐらい自分で取りに行ったらどーなん?』
五条「僕は忙しいからそんな暇ないんだよ。あと、めんどいし」
『本音出とるて』
私は深いため息をこぼして、「伊地知さんだって忙しいんやから、仕事以外のこと頼むの控えなあかんよ」と告げる。すると、悟は「オマエさ、何かと伊地知の肩持つよね」と私の顎を掴んだ。「気に入らないの?」と悟の目を真っ直ぐ見つめれば、「気に入らないね。オマエが気にかける男は僕一人でいいんだよ」と私の唇に噛み付いた。咄嗟に離れようとしたが、悟が素早く私の後頭部に手を回してきたため、離れることは許されなかった。悟にようやく解放された頃には、足に力が入らず、膝から崩れ落ちそうになる。そんな私を悟が支えてくれて、「歩ける?歩けないなら抱っこしてあげようか?病み上がりのAちゃん」と意地の悪い笑みを浮かべてきた。
『ウザい』
五条「僕に勝てないからって、すぐ暴言吐くのはAの悪い癖だよ」
『っ……ほんまウザい…!だいたい、ここは家やないんやぞ!誰かに見られたらどうすんねん!』
五条「今更でしょ。僕らが付き合ってることを知らない奴は居ないんだからさ」
『そ…そういう問題やないわ!!悟のアホ!!』
悟は「うるさいなぁ」と面倒くさそうに、私の顎を再び掴んで、私の顔を無理矢理上に向けさせた。「うるさい口、また塞いで欲しいの?」と言う悟に、私の顔には熱が集中した。
『しょ……硝子さんが……』
五条「あ?」
『硝子さんが、“まだ安静にしてろ”って…言ってた……』
硝子さんに言われたことをそのまま伝えれば、悟はゲンナリした表情で深いため息をこぼした。「余計なことAに吹き込みやがって」とため息混じりに言う悟は、教室の扉に手をかけた。
五条「おっはー。伊地知から僕のシャツ預かって…」
悟の後ろからひょこっと顔を出すと、教室の中には胸の辺りが膨らんで、不機嫌マックスとでも言いたげな表情の恵と笑いを堪える悠仁、野薔薇の姿があった。恵の姿に私はプッと吹き出しそうになり、咄嗟に口元を抑える。
五条「どうしたの、恵」
伏黒「別に」
第157話 失ったらまた買えばいいさ→←第155話 納得できない恋だってある
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セシル(プロフ) - ityeveさん» ityeve様初めまして。いつもありがとうございます。こちらではお答え兼ねますので個別でメッセージを送らせて頂きます。 (1月4日 10時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
ityeve(プロフ) - 初めまして、色々な作品を拝見させて貰っていますがどれも本当に大好きです!移行先を教えて頂いてもよろしいですか? (1月3日 4時) (レス) @page28 id: 1f8c14fd9f (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - プスメラウィッチさん» あくまでも原作沿いで進めたいので、今後の展開によりますが、必ず再会はさせます (2021年6月3日 9時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟は助けて欲しいです。後、五条悟と夢主ちゃんと再開して欲しいです。五条悟を早く助けて欲しいです。お願い出来ますか? (2021年6月3日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ミラさん» ありがとうございます!いよいよ地獄の渋谷編です(T_T)夢主の性格上死にかねないですよね(遠い目)全てをすっ飛ばして再会させてあげたいのが本音です。ミラ様の望む展開に進めるか分かりませんが、頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします^^* (2021年1月26日 17時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2021年1月21日 23時