第163話 にぎれずにふれるだけの、ちいさな感触をにぎりこむ ページ15
伏黒「───落ち着いたか…?」
『……うん……ごめん……もう平気…』
伏黒「本当か?」
『悟の心配性が移ったんか?うちならもう大丈夫……お礼に、この件終わったらデートしたるな』
伏黒「断る」
『えー、なんで?デートしよーや』
猪野「(待て待て待て……伏黒と躑躅森ってどういう関係…!?)」
七海「Aさん、悪ふざけもその辺にしてください。伏黒君が困っています」
『じゃあ、七海が相手してくれるん?』
七海「五条さんに相手してもらってください───Aさん、いけますか?」
七海さんの言葉に、さっきまで軽口をたたいていたAは口を閉ざした。そんなAに七海さんが「無理そうであれば、家入さんの元で待機していてください。体調が優れない貴方に無茶をさせるわけにはいきませんから」と言葉を続けた。しばらくの沈黙のあと、Aがゆっくり口を開いた。
『…………大丈夫。いける……なるべく前線で…状況を把握していたいし……私が使い物にならないって、七海が判断したら、無理やりにでも離脱させて』
七海「……分かりました。では、いつでも動けるよう準備していてください」
『うん……ねぇ、七海』
七海「何ですか?」
『これ終わったらさ……北海道連れてって』
またいつもの調子で軽口をたたくAに、七海さんは「まだ諦めていなかったんですか」と深いため息をこぼした。
『だって悟、連れてってって言ったのに連れてってくれんかったもん。京都には連れてってくれたけど』
七海「貴方からちゃんとお願いすれば、連れてってくれますよ。あの人なら」
『…………七海』
七海「今度は何ですか?」
『……ちゃんと帰ってくるかな…』
七海「……帰ってきますよ……五条さんは、軽薄で個人主義のどうしようもないクズですが」
『めちゃめちゃ言うやん。否定できんけど』
七海「自他共に認める“最強”ですから」
『!……せやね』
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セシル(プロフ) - ityeveさん» ityeve様初めまして。いつもありがとうございます。こちらではお答え兼ねますので個別でメッセージを送らせて頂きます。 (1月4日 10時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
ityeve(プロフ) - 初めまして、色々な作品を拝見させて貰っていますがどれも本当に大好きです!移行先を教えて頂いてもよろしいですか? (1月3日 4時) (レス) @page28 id: 1f8c14fd9f (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - プスメラウィッチさん» あくまでも原作沿いで進めたいので、今後の展開によりますが、必ず再会はさせます (2021年6月3日 9時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟は助けて欲しいです。後、五条悟と夢主ちゃんと再開して欲しいです。五条悟を早く助けて欲しいです。お願い出来ますか? (2021年6月3日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ミラさん» ありがとうございます!いよいよ地獄の渋谷編です(T_T)夢主の性格上死にかねないですよね(遠い目)全てをすっ飛ばして再会させてあげたいのが本音です。ミラ様の望む展開に進めるか分かりませんが、頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします^^* (2021年1月26日 17時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2021年1月21日 23時