検索窓
今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:40,411 hit

第161話 嘘じゃない言葉の紡ぎ方 ページ13

理解が追いつかなかった。
一般人が“悟を連れてこい”って訴えてる…?非術師が悟のことを知っているわけがない。言わされているに決まってる。

『“帳”は壊せないの?』

五条「難航してるって。なんせ、“帳”自体は術師を両側から拒絶しない。力技でどうこうできそうにないってことは、“帳”を降ろしてる呪詛師を探して仕留めた方が早い」

『だ…だったら……悟が外で呪詛師探して、そいつらを仕留めれば……』

五条「残念だけど、上が被害を最小限に抑えるため、僕単独での渋谷平定を決定した」

『…………』

上の決定と聞いて、それ以上何も言えなくて、私は制服のスカートを握りしめて、顔を俯かせる。そんな私に小さくため息をこぼして、「準備が出来たなら行くよ。途中までは送ってくから」と私の愛刀を肩に担いで、踵を返した。私は、慌てて悟の手を握り、悟が部屋を出るのを引き止める。

五条「A…?」

『……さ……悟が…1人で“帳”の内側に行く必要なんてない……今から呪詛師を探して、“帳”を解除させれば……』

五条「A、オマエはバカじゃないから状況をちゃんと理解してるだろ?」

『い……行かないで……行っちゃダメ……』

この手を離したら最後……悟にもう二度と会えない気がして、私の手は自然と震えた。呼吸もどんどん苦しくなってきて、涙で視界が歪んだ。悟は担いでいた刀を床に起き、「大丈夫。大丈夫だから、落ち着いて。A」と私のことを抱きしめてくれた。

五条「Aは僕が負けると思ってるの?」

『お…思ってへん…けど……さ…さっきから……嫌な予感がして……』

五条「Aのことは待たせてばかりだけどさ……今回もちゃんとAの元に帰るから、僕のこと信じて待っててよ」

「ね?」と笑う悟に、私はただ頷くことしかできなかった。こぼれ出した涙を拭う私を悟は「泣き虫」と笑って、私に触れるだけの口付けを落とした。

五条「オマエこそ、無茶して大怪我しましたとか言ったら怒るからな。七海がいるんだから、七海を頼れよ。Aに怪我させたら殺すとでも言っとけば、嫌でも動くだろ」

『七海が聞いたら怒りそうやけど、伝えとくわ』

第162話 祈るように君の涙を拭う→←第160話 長い長い夜のはじまりはじまり



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (69 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
702人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

セシル(プロフ) - ityeveさん» ityeve様初めまして。いつもありがとうございます。こちらではお答え兼ねますので個別でメッセージを送らせて頂きます。 (1月4日 10時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
ityeve(プロフ) - 初めまして、色々な作品を拝見させて貰っていますがどれも本当に大好きです!移行先を教えて頂いてもよろしいですか? (1月3日 4時) (レス) @page28 id: 1f8c14fd9f (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - プスメラウィッチさん» あくまでも原作沿いで進めたいので、今後の展開によりますが、必ず再会はさせます (2021年6月3日 9時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟は助けて欲しいです。後、五条悟と夢主ちゃんと再開して欲しいです。五条悟を早く助けて欲しいです。お願い出来ますか? (2021年6月3日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ミラさん» ありがとうございます!いよいよ地獄の渋谷編です(T_T)夢主の性格上死にかねないですよね(遠い目)全てをすっ飛ばして再会させてあげたいのが本音です。ミラ様の望む展開に進めるか分かりませんが、頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします^^* (2021年1月26日 17時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セシル | 作成日時:2021年1月21日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。