第150話 髪になじんだ過保護 ページ2
『ケホッ……ケホッ……』
五条「ん…………A…！？」
朝、目が覚めたらAは顔を真っ赤にして、辛そうに呼吸をしていた。おかげで、柄にもなく焦った。急いで氷枕を用意して、部屋に戻り、寝ているAの熱を体温計で測れば、37.7という数字が表示された。
五条「37.7度……寝てる間に悪化しちゃったか……」
『ケホッ……さ…さ……と…る……』
五条「ん？どーした？A」
熱で潤んだ瞳で僕を見つめるAに、正直言うと僕の理性は暴走しかけた。それを悟られないように、平然を装って、Aの頭を優しく撫でる。
『い……いか……ないで……どこに…も……行かないで……』
五条「うん……大丈夫。どこにも行かないよ」
僕の言葉に安心したのか、Aは僕の服の裾を握って、再び眠りについた。そんなAを抱えて、僕は部屋を出る。
本当は安静に寝かせておきたいんだけど、この熱じゃまたすぐ起きるだろうし、起きた時、僕が居ないとAはパニックを起こす。高熱に加え、過呼吸にまでなったら、Aの体にさらに負担がかかる。それを防ぐためにも、Aのそばを片時も離れるわけにはいかない。
五条「休日にやってる病院に連れてくか……いや、でもAは病院嫌いだからなぁ……」
病弱なAが体調を崩すことはよくあることで、酷い時は病院に連れていくが、毎回ガキみたいに「行きたくない」と駄々をこね、連れていくのに一苦労する。
とりあえず、硝子に連絡するか……空いている方の手でスマホを操作し、硝子に電話をかける。電話が繋がると「もしもし」と少し不機嫌そうな硝子の声が、電話越しに聞こえた。
五条「おはよー、硝子。悪いね、こんな朝早くに」
［ほんとだよ……今日、休みなんですけど］
五条「ごめんごめん。硝子に頼みたいことがあってさ」
［断る］
五条「まだ要件言ってないんだけど」
［休みの日にオマエの頼みを聞いてやるほど、私はお人好しじゃないからな］
五条「いやぁ、実はAが熱出しちゃってさぁ」
［Aが…？］
五条「病院はAが嫌がるし、硝子に診てもらった方がいいかなぁって」
［……分かった。今から行く］
通話の切れたスマホをポケットにしまい、Aを抱え直して、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出す。
五条「相変わらず、Aには甘いなぁ……まっ、僕も人のこと言えないけど」
第151話 やさしいろくでなし→←第149話 くちづけで奪う純情
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セシル(プロフ) - ityeveさん» ityeve様初めまして。いつもありがとうございます。こちらではお答え兼ねますので個別でメッセージを送らせて頂きます。 (1月4日 10時) (
レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
ityeve(プロフ) - 初めまして、色々な作品を拝見させて貰っていますがどれも本当に大好きです！移行先を教えて頂いてもよろしいですか？ (1月3日 4時) (レス) @page28 id: 1f8c14fd9f (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - プスメラウィッチさん» あくまでも原作沿いで進めたいので、今後の展開によりますが、必ず再会はさせます (2021年6月3日 9時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟は助けて欲しいです。後、五条悟と夢主ちゃんと再開して欲しいです。五条悟を早く助けて欲しいです。お願い出来ますか？ (2021年6月3日 9時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ミラさん» ありがとうございます！いよいよ地獄の渋谷編です(T_T)夢主の性格上死にかねないですよね(遠い目)全てをすっ飛ばして再会させてあげたいのが本音です。ミラ様の望む展開に進めるか分かりませんが、頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします^^* (2021年1月26日 17時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セシル
| 作成日時：2021年1月21日 23時
