呪術廻戦 愛おしく思う気持ちのままに、あなたを愛せますように 肆 【五条悟】

第169話 似ても似つかぬ空の色 ページ21

宿儺「ケヒッ…そう怒るな。どうせ、オマエがここへ来た理由は俺と同じだろう？」

妲己「フン……わっちはAの望みを叶えに来たまで……わっちは貴様と違って、この小童に執着しておらん」

宿儺「クックッ…相変わらず、小娘にご執心のようだな」

妲己が居るということは、伏黒恵の安全は確保されたようなもの。妲己を飼い慣らしている躑躅森Aが、伏黒恵を見捨てるような真似を許すはずがない。
本来であれば、妲己に領域を展開させ、一気に片をつけたいところだが、妲己は躑躅森Aの体に負担をかけることは避けてくる。妲己の領域に引きずり込めれば、戦況が一気に優位になるのだがな。
恐らく、奴らの真の目的は封印されたというあの男の救助。まともに援護するかも怪しい。まぁ、妲己の援護があろうがなかろうがどっちでもいいがな。

妲己「ん？(式神の傷が癒えておる)」

宿儺「(何かしたな…)どうでる？」

指を動かし、式神に斬撃を飛ばすが、その斬撃は見事に弾かれてしまう。
見えているのか！！俺の術が！！
次に繰り出される式神の攻撃を受け止めようとしたが、受け止めきることができず、俺は盛大に吹っ飛ばされる。

妲己「おやおや……盛大に吹っ飛ばされたのう」

重面「あ…あのぉ……」

妲己「なんじゃ？」

重面「か…加勢しないんですか…？」

妲己「何故？」

重面「な…何故って……」

妲己「せっかく式神の標的が宿儺に絞られておるのに、ここでわっちが下手に手を出して、標的がこちらに変わったら面倒じゃろ」

重面「はぁ……(オマエがいると、息が詰まりそうなんだよ…！さっさと加勢に行けよ…！)」

妲己「(正直…宿儺が居って助かった……あの式神を1人で相手取るとなれば、領域を展開せざるを得なかった……五条悟を救うどころか、Aはここで完全に戦線離脱となっていた)……フフッ…彼奴と小童に感謝せねばのう」

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