京都遠征−1 ページ44
“若様のお嬢さん、呪われているらしいで”
“そうなん?あんな幼いのに……かわいそうやなぁ”
“かわいそうかもしれんけど、呪われた子の面倒なんて御免やわぁ”
“いつ暴走するか分からんのやろ?怖いわぁ”
“見兼ねた当主様が離れに隔離したそうやで”
“呪われた子なんて殺してまえばええのに……やっぱり当主様も孫娘には手を出せへんのやなぁ”
“呪われた子なんて……生きとる価値ないやろ”
『──ッ…!……ッ…ハァ……ハァッ……ッ…!』
反射的に飛び起きると、そこは自宅の寝室で、辺りは暗闇に包まれていた。頭を抱えて、乱れた呼吸を必死に整えていると、隣で寝ていた悟がモゾっと動いて、「どーした?A」と私の背中をさすってくれた。私はそんな悟の胸に飛び込んで、悟の服をギュッと握りしめる。様子のおかしい私に何かを察した悟は、「大丈夫。もう大丈夫だよ」と幼子をあやすように私の背中を一定のリズムで叩いた。次第に落ち着きを取り戻した私は、悟の服から手を離して、悟の胸にもたれかかる。
五条「落ち着いた?」
『……うん…』
五条「念の為、薬飲んでおこうか」
サイドテーブルにしまってある薬と水を用意する悟をボーッと見つめる。「はい。口開けて」と言う悟に、素直に従って、口を開けて薬を飲む。薬の影響なのか、悟の腕の中がすごく安心するからなのかはわからなかったが、すぐに睡魔が襲ってきた。そんな私に、悟はクスッと笑みをこぼして、私を抱きしめたまま、ベッドに横になった。私の頭を撫でる悟の手が心地よくて、私は襲ってきた睡魔に抵抗することなく、ゆっくり目を閉じた。
五条「……やっぱり…連れてくべきじゃないか……」
36人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セイラ - すみません、こちらの方から失礼します。 東京リベンジャーズの、二人の愛は茨の道の方のパスワード教えていただいてもよろしいですか?! (2022年3月3日 23時) (レス) id: 776270c83e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セシル | 作成日時:2022年2月24日 20時