夏の果てに何を思ふ−2 ページ35
釘崎「返信、思ったより早かったわね」
『うん。高専に戻ってる途中だったみたい』
伏黒「珍しくごねなかったんだな、五条先生」
『“私個人の頼み”じゃなくて、“可愛い生徒”の頼みだからね〜。野薔薇の名前出したら一発』
虎杖「先生、Aには意地悪だもんな」
『ほんとにね〜……悠仁、かわいそうな私を慰めて』
虎杖「おう!先生に泣かされたら、いつでも慰めてやるよ!」
『悠仁は優しいね。あのバカと違って』
釘崎「やめとけ、A。虎杖じゃ役不足よ。私にしとけ」
虎杖「ひどくね!!」
いつものように言い争いを始めた悠仁と野薔薇を横目に、頬杖をついて、窓の外に移る空に視線を移す。
もし…………この世界に呪いが存在しなかったら……今頃私は何をしてたんだろう…………妲己に呪われていなければ、顔も思い出せない両親の元で、今も京都で暮らしていたのだろうか…………。
そんなことを考えていたら、コツっと私の前の席に座る恵に額を小突かれた。
伏黒「ボーッとしてどうした?」
『いや…………さっき、悠仁が“高校生っぽい”って言ったじゃない?私達が普通の高校生とは違うってことは重々承知してるんだけど……もし、この世界に呪いが存在しなかったら、今頃何してるのかなぁって……皆は何してると思う?』
虎杖「うーん……俺は普通に地元の高校に通ってるだろうなぁ」
伏黒「俺も」
釘崎「私はどんな手を使ってでも東京に上京してる!」
『野薔薇らしいね』
伏黒「オマエは?」
『私?私は………………分かんない。まったく想像つかないけど、京都からは出てないとは思う』
虎杖「Aは美人だから京都の町とかで、モデルにスカウトされて、東京に上京してそう」
釘崎「おい、虎杖。私は?私もスカウトされるだろ」
虎杖「釘崎、原宿でもスカウトの人に“私は?”って逆質問してたよな…」
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セイラ - すみません、こちらの方から失礼します。 東京リベンジャーズの、二人の愛は茨の道の方のパスワード教えていただいてもよろしいですか?! (2022年3月3日 23時) (レス) id: 776270c83e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2022年2月24日 20時