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第28話 いみじき宵の静寂なるや ページ29

治「──お前、アホちゃうか?」

『何で?』

角名「何で?やないわ。侑と杏野を2人で歩かせて……戦争でも起こしたいんか」

『うちは2人に仲良うして欲しいだけやで』

治「それがアホちゃうかって言ってんねん」

俺らの前を歩く杏野とツムからは、ひどく禍々しいオーラが出とる。あんなもん不発弾と不発弾が歩いとるようなもんや。いつ爆発してもおかしない。
その時、「これじゃあラチあかんな」とAがあの2人の間に入り、杏野とツムの腕に自分の腕を絡めた。

『2人共、暗いねん!もっと会話せんと一緒に帰る意味ないやん!』

杏野「あのなぁ…A……うちと侑は仲良うないねん。仲良うない奴と話す事なんてないやろ」

侑「俺はAと一緒に帰りたいねん。こいつはお呼びやない」

杏野「お前はほんま性格悪いやっちゃなぁ。バレーやっとる時はまともやって、少し見直したうちがバカやったわ」

侑「お前が先に喧嘩売ってきたんやろ」

『あー、もう!うるさい!うちを間に挟んで喧嘩せんといてや!うちは、2人に仲良うして欲しいねん!』

杏野「せやから、何回も言うてるやろ?うちは、こいつがAにした事が許せんねん。何事も無かったかのように、今もAの前に平然とやってくるのも気に食わん」

侑「………」

『雅の気持ちもわかんねんけど……うちにとって2人は大切な友達やから仲良うして欲しいねん……うちの気持ちもわかってや』

杏野「言うたやろ?納得出来んもんは、納得出来んって」

侑「──A」

『ん?』

侑「今度のインターハイ予選、応援に来てや。Aにどうしても伝えたいことがあんねん」

『うちに?今じゃあかんの?』

侑「あかん。今の俺じゃ足らんもんが多すぎる……予選で結果出して、杏野を納得させてからAに伝えたいんや」

「お前のこと、見返したるわ」と、杏野に向かって強気な発言をするツムに、俺の口角は自然とつり上がった。

治「──動くの遅いねん、アホツム」

第29話 宵の生ぬるさに甘えて吐息を重ねるように→←第27話 流れゆく境界線に縋るのか



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セシル(プロフ) - Ruuさん» 完全にごちゃごちゃになっていますね。修正します。 (2020年12月1日 23時) (レス) id: 7fa00bc5ae (このIDを非表示/違反報告)
Ruu(プロフ) - お話はすごくいいのですが途中から角名が関西弁になっているのがどうしても気になって... (2020年3月11日 3時) (レス) id: b4a2fe1890 (このIDを非表示/違反報告)
さむつむ(プロフ) - お、治くん、、、むくわれて欲しいです、、 (2020年3月4日 18時) (レス) id: 0a4236f730 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セシル | 作成日時:2018年7月18日 12時

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