東京卍リベンジャーズ 二人の愛は茨の道【佐野万次郎】伍

第205話 報われない愛の運命 ページ7

稀咲「なんでっ…なんでテメェが…下僕をかばう！！？」

鶴蝶「(イザナ！！？)」

黒川「テメェ…何やってんだよ……ったくよ、下僕のクセに手がかかる…体が勝手に動いちまった」

『イザナ…っ……！』

私の体を支えてくれているマイキーの服を握る手に自然と力がこもった。マイキーはそんな私を支えながら、イザナの元へゆっくり移動してくれた。私達が近づくと、イザナが口を開いた。

黒川「マイキー…オマエに話しておきたい事がある……天竺の負けだ」

万次郎「イザナ…」

鶴蝶「ふざけんなっ。オレが言うのはいい。オマエがそれを言うな！」

黒川「ハハ。なんだよソレ…ワケわかんねぇ野郎だな…」

鶴蝶「イザナ…なんでオレなんかかばった！？オマエは王だ。オレをゴミのように捨ててでも、オマエの時代を創らなきゃいけないんだ！！それが王だろ！？イザナぁ」

黒川「……“オレら”の時代…だよ」

鶴蝶「…え？」

黒川「ゴメンな、鶴蝶…でもオレには、オマエしかいないから」

笑顔を浮かべるイザナの顔が涙で歪んだ。目にいっぱい涙をためる私を横目に、イザナは「ブサイクな顔してんじゃねぇよ…美玖琉」と言った。

黒川「笑えよ……どうせ最期に見るなら……オマエの笑顔がいい」

『っ……』

武藤「救急車を呼べ！！！！」

イザナが撃たれた事で辺りは騒然とし、緊迫した空気が生まれた。

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