FILE.109 真昼の密室 ページ10
吐き気と頭痛で目が覚めたタイミングで、玄関が開く音が聞こえた。零さんが帰ってきたと思い、寝室を出て玄関へ向かえば、そこに居たのはあの事件の時…水族館でキュラソーと一緒に居た公安警察。その姿に、私から笑顔が消える。零さんの指示で来たという男を「帰って」と突っぱねて、リビングへ向かった。備え付けのソファーに横になり、ブランケットにくるまって、クッションに顔を埋める。
すると、スウェットのポケットに入っていた携帯が音を立てた。
『ゴホッ…ゴホッ……ママ…』
あの事件以来音沙汰無しだったママからのメールを画面をスライドさせて開く。「具合はどう？」という内容に対して、「平気。完治したら連絡する」とメールを返信して、再びクッションに顔を埋める。その時、リビングの扉が開く音がした。私は起き上がり、入ってきた人物を睨みつける。
『…私、帰ってって言いましたよね？零さんの許可を得てるからって、勝手に入るのはどうかと思いますけど？』
風見「降谷さんからです。貴方に代わって欲しいと」
携帯を差し出され、私はそれを受け取り、「もしもし」と言葉を発すれば、「あ、A？具合はどうだい？」という零さんの声が聞こえてきて、私の目から涙がこぼれ落ちた。涙声で零さんの名前を呼べば、「泣かないでくれ、A」と零さんは困ったような声音で言った。零さんを困らせたくなくて、涙を止めようと思っても、涙が次から次へと溢れ出てくる。
［すまない、A。夕方頃には帰れるよう仕事を終わらせるから］
『…私なら大丈夫……だから…無理しないでね、零さん』
［あぁ、ありがとう。俺が帰るまで、何かあれば風見を頼るといい］
『…その事だけど零さん…どうして、零さんの部下の人を私のところに…？忙しいんでしょ…？』
［今のAを1人にしておくのは心配でね。俺は手が離せないから、信頼出来る部下の風見に頼んだんだ。事情通で、俺とAのことも知っているからね］
『で、でも……』
［Aは何も気にしなくていいんだよ。それじゃあ、なるべく早く帰るよ］
『うん……ありがとう、零さん…』
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ラブリー - タイトルに惹かれたので見に来たら最初からページがなくてみれないです🥲 (12月2日 17時) (
レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄くいいです!!安室かっこいいです！ジンも好きなので色々と複雑ですね…。ゼロの日常も混ざっていて凄く最高でした！続き楽しみにしています！ (2020年5月21日 0時) (レス) id: 7c779db0ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セシル
| 作成日時：2019年2月21日 8時
