FILE.107 許すという娯楽 ページ8
安室「──38度……こんな高熱でよく今まで動いてたね」
『ゲホッ…ゲホッ……』
帰宅後、零さんの手当てを受けてる最中に意識が朦朧として倒れた私は、気がつくと自室のベッドに寝かされていた。ずっとそばにいてくれたのか、目が覚めると零さんがすかさず私の体温を測った。体温があまりにも高い私に、呆れた表情を浮かべる零さんに、私は布団を口元まで被ってジト目で見つめる。
安室「ん？どうした、A」
『…零さん……私は怒ってます……ゲホッ…』
安室「……無茶をしたのはお互い様だと思うけど？」
『……ノックリストが盗まれた時点で、私に言ってくれれば上手くごまかせた……キュラソーの記憶が無いのだって、上手く利用できた……それなのに、1人で何とかしようとして……』
安室「それは公安の案件であって、Aを巻き込むわけには……」
『組織が絡んでいたのよ！？今回殺されたNOCは、3人！！あの時、赤井さんが来なかったら……零さんもキールもジンに殺されてた…！！ゲホッ…ゲホッ…！』
思い出すだけで、頭がガンガン痛む。夢で見た光景を目の当たりにするなんて、思ってもみなかった……あの時、もしも本当に零さんがジンに殺されていたら──私は体を丸めて、子供のように泣きじゃくる。そんな私の頭を撫でて、零さんはベッドの端に腰を下ろした。
安室「すまなかった、A……だから、俺のために涙を流すのは止めてくれ……」
『…私も……あの倉庫に乗り込んだことと水族館へ行ったことは、反省してる……でも、どうしてもジンを止めたかった……零さんを守りたかったの』
安室「あぁ……Aの気持ちは理解しているつもりだよ。でも、あまり無茶をしすぎるのは今後控えてくれないか？」
『…うん……努力する』
もう一度、零さんに「ごめんね」と謝れば、「いい機会だ。ゆっくりおやすみ」と私の額に口付けて、零さんは部屋を出ていった。
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ラブリー - タイトルに惹かれたので見に来たら最初からページがなくてみれないです🥲 (12月2日 17時) (
レス) id: 0fb8342324 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄くいいです!!安室かっこいいです！ジンも好きなので色々と複雑ですね…。ゼロの日常も混ざっていて凄く最高でした！続き楽しみにしています！ (2020年5月21日 0時) (レス) id: 7c779db0ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セシル
| 作成日時：2019年2月21日 8時
