第九話 寂寞が癒えたときに ページ10
『──グーレーンー』
グレン「よぉ、A……情報まとめたか?」
『ええ。言われた通りにまとめた……じゃなーい!!』
グレンに回し蹴りをしようとしたが、あっさりかわされてしまった。
グレン「おいおい、上官に向かって回し蹴りとは……柊家のご令嬢のくせに、礼儀がなってねぇな」
『言っておくけど、階級は私の方が上だからね。どちらかといえば、上官は私だから』
グレン「実力は、俺の方が上だ」
『なにそれ……喧嘩売ってんの?だったら、今ここで、白黒はっきりさせてもいいんだけど……』
そう言って、刀と銃を抜こうとする私を見て、グレンは乾いた笑みを浮かべた。
グレン「何だ、おまえ……今日は随分と機嫌悪りぃな」
『当たり前でしょ!!グレンのせいで、父様にお叱りを受けるは、挙句の果てに、暮人兄様と征兄様からもお叱りを受けたのよ!?』
グレン「おー……それは大変だったな」
『全部、おまえのせいだ!!』
グレン「──おまえ、怒るか泣くか、どっちかにしろよ」
『私……泣いてなんか……』
グレン「泣いてんだろ。見栄張るなよ、ガキ」
グレンは、私の目元を親指で拭った。そのおかげで、私の目からは、次から次へと涙が流れ落ちた。そんな私を見て、グレンは私の後頭部に手を回し、自分の胸に押さえつけた。
『は……離して…!!』
グレン「馬鹿……暴れんなよ……A、あいつらに何言われた?」
『──グレンに……一瀬家に関わるなって……おまえは……もっと、柊家の令嬢としての自覚を持てって……』
グレン「ふーん…」
『兄様たちや、父様が嫌いな訳じゃない……でも、柊家は嫌い…!』
グレン「──もう少しの辛抱だ……俺が必ず、王位を本家から奪う」
第十話 フレンズ・ガールズ→←第八話 幻ごっこはもうおしまい
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セシル(プロフ) - 雪幢さん» こちらこそまたお越しいただきありがとうございます!以前、コメントを返信できなくて申し訳ないです(T_T)今後の展開は一応浮かんでいるのですが、私もどうなるかわかってません(笑)今後ともよろしくお願いいたします(^^) (2015年11月26日 11時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
雪幢 - 更新ありがとうございます!グレンのことを大切に想っている主人公ちゃんがほんと健気でかわゆいです(*´`*) 原作読んでると、今後主人公ちゃんがどうなっちゃうのかと心配になります。。。今後の展開が楽しみです♪ (2015年11月23日 23時) (レス) id: f0aa761702 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - わざわざ質問答えてくださってありがとうございます!!!!!これからも応援しています(≧∇≦) (2015年8月14日 22時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ルカさん» そんなもったいないお言葉までいただき本当にありがとうございます(T_T)夢主は優たちと同い年ぐらいです! (2015年8月13日 19時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - すごくおもしろかったです!作者様は文才ありすぎですね!!!うらやましいです!グレンカッコイイ!あっすみません!1つ、質問いいですか?夢主ちゃんって何歳くらいなんでしょうか? (2015年8月13日 14時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2015年5月18日 22時