第八話 幻ごっこはもうおしまい ページ9
東京 渋谷。日本帝鬼軍 本部。
今は帝鬼軍の幹部会議の真っ最中……それなのにもかかわらず、隣の男は、ぐーすか眠っている。
やばい。絶対、兄様方──いや、最悪の場合、父様からお叱りを受ける羽目になる。
『ちょっと、グレン……起きなきゃまずいって……グレンってば…!』
グレン「んぁ?ああ。クソ長ぇ会議は、終わったか?」
『終わってない…!!』
グレン「あ?終わってねぇのに、起こすなよ」
暮人「……」
天利「その態度はなんだ……一瀬家の分際で……」
グレン「これは、柊天利様。失礼致しました。なんせ、ひどく退屈だったもので」
天利「貴様……いい気になるのも……」
まさに、一触即発……怒りをあらわにする父様の言葉を遮るかのように、深夜兄様が仲裁に入った。
深夜「まあまあ、彼の態度はいつものことでしょう。話を続けます。関西方面の吸血鬼たちが、不穏な動きをしている情報についてなんですが……」
深夜兄様の報告の途中、グレンがいきなり席を立った。
グレン「俺、行っていいか?A、後で情報まとめて、俺に渡せ」
『えっ、ちょっ……』
深夜「ちょっと、グレン。あんまり態度悪いと、さすがの僕もAちゃんも、フォローしきれないんだけど」
グレン「はっ、誰がフォロー頼んだっけ?」
深夜「……もぉ」
グレン「それに、この日本帝鬼軍は、お偉い柊家様たちが牛耳ってるんだ。なら、分家の一瀬家はお呼びじゃないだろう?」
征志郎「はっ、よくわかってるじゃねぇか。なら、さっさと消えろよ、クズ」
グレン「……だから、消えるっつってんだろ。じゃあな」
そう言って、グレンは出て行ってしまった。
第九話 寂寞が癒えたときに→←第七話 ブルーバードで届けよう
549人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セシル(プロフ) - 雪幢さん» こちらこそまたお越しいただきありがとうございます!以前、コメントを返信できなくて申し訳ないです(T_T)今後の展開は一応浮かんでいるのですが、私もどうなるかわかってません(笑)今後ともよろしくお願いいたします(^^) (2015年11月26日 11時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
雪幢 - 更新ありがとうございます!グレンのことを大切に想っている主人公ちゃんがほんと健気でかわゆいです(*´`*) 原作読んでると、今後主人公ちゃんがどうなっちゃうのかと心配になります。。。今後の展開が楽しみです♪ (2015年11月23日 23時) (レス) id: f0aa761702 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - わざわざ質問答えてくださってありがとうございます!!!!!これからも応援しています(≧∇≦) (2015年8月14日 22時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ルカさん» そんなもったいないお言葉までいただき本当にありがとうございます(T_T)夢主は優たちと同い年ぐらいです! (2015年8月13日 19時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - すごくおもしろかったです!作者様は文才ありすぎですね!!!うらやましいです!グレンカッコイイ!あっすみません!1つ、質問いいですか?夢主ちゃんって何歳くらいなんでしょうか? (2015年8月13日 14時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セシル | 作成日時:2015年5月18日 22時