第二十九話 ユア・ワールド ページ30
グレン「ん。来たか」
『相変わらず問題児な優ちゃーん。久しぶりー』
ヒラヒラと優に手を振れば、私の姿を捉えた優は目を見開いた。
優一郎「A…!?なんで、おまえがここに…!?」
『あはは……何でだと思う?』
いまだに私のことを不思議そうに見つめる優に、私の口元は自然と緩む。
グレン「A、その辺にしとけ」
『はいはーい』
グレン「で…調子はどうだ?」
優一郎「んぁ?調子?俺、説教されんじゃないの?」
グレン「あの様子じゃ、おまえのせいで遅れたんじゃないんだろ?なぜおまえが謝る?」
優一郎「えーと」
グレン「だが、仲間をかばうその姿勢はいい。どうだ、仲間と家族になってきたか?」
グレンの質問に、優は恥ずかしそうに口ごもった。そんな優を見てグレンはフッと笑みを浮かべた。
グレン「復讐しか考えてなかった時よりは、だいぶいい顔になってきた」
深夜「なんだよ、偉そうに。じゃあ、グレンは僕らのこと家族と思ってくれてんの?Aちゃんのことを特別って思ってるのは伝わってくるけど」
ここぞとばかりに茶化しに入る深夜兄様を、グレンはうざったそうにあしらう。そこへ参加した五士さんは、グレンの命令を受けた小百合さんに黙らされてしまった。
美十「もう。あなたたち、部下の前でふざけるのやめなさいよ」
優一郎「こいつら、おまえの仲間なのか?」
グレン「うん?ああ、そうだな。俺のチームだ」
優一郎「家族?」
グレン「あ?……あ〜、それは口に出したくない」
深夜「照れるなよ〜」
美十「私たちは、グレンと15歳の頃からチームを組んでます」
優一郎「15歳…いまの俺と同じ頃か…ってか何年前?グレンいま何歳?」
グレン「24」
優一郎「ってことは、あー24ひく…9年前?」
グレン「そうなるな」
優一郎「でも、9年前って世界崩壊してないよな?なのにチーム組んでたの?ってか…なんでおまえら大人なのに生き残ってんの?」
『ほんと馬鹿……』
優の馬鹿発言に呆れていると小百合さんが優に説明し始めた。
優一郎「あんた先生じゃん!!」
小百合「へ?今頃気づいたんですか?」
優一郎「ってか、そっちのは暮人とかいう奴のところにいた奴!!」
深夜「や、久しぶり。あの時は赤ちゃんみたいに弱かったけどあれからだいぶ強くなれた?」
優一郎「あ?今やったら勝つ自信あるね」
そう言って、優は刀に手をかけた。
深夜兄様を挑発するなんてどんだけ怖いもの知らずなんだこいつ…。
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セシル(プロフ) - 雪幢さん» こちらこそまたお越しいただきありがとうございます!以前、コメントを返信できなくて申し訳ないです(T_T)今後の展開は一応浮かんでいるのですが、私もどうなるかわかってません(笑)今後ともよろしくお願いいたします(^^) (2015年11月26日 11時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
雪幢 - 更新ありがとうございます!グレンのことを大切に想っている主人公ちゃんがほんと健気でかわゆいです(*´`*) 原作読んでると、今後主人公ちゃんがどうなっちゃうのかと心配になります。。。今後の展開が楽しみです♪ (2015年11月23日 23時) (レス) id: f0aa761702 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - わざわざ質問答えてくださってありがとうございます!!!!!これからも応援しています(≧∇≦) (2015年8月14日 22時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ルカさん» そんなもったいないお言葉までいただき本当にありがとうございます(T_T)夢主は優たちと同い年ぐらいです! (2015年8月13日 19時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - すごくおもしろかったです!作者様は文才ありすぎですね!!!うらやましいです!グレンカッコイイ!あっすみません!1つ、質問いいですか?夢主ちゃんって何歳くらいなんでしょうか? (2015年8月13日 14時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2015年5月18日 22時