第二十一話 嘘が嘘 ページ22
グレン「ふむ。ちょっと静かになったか」
シノア「しーちゃん、殺っちゃってください」
優がいなくなった瞬間、シノア姉様が、グレンに攻撃を仕掛けた。
『姉様、おやめください！』
グレン「A！てめぇは、黙ってろ！」
有無を言わせないグレンの目──私は、おとなしく口を噤んだ。
グレン「なぜ止める？殺りたきゃ殺れよ」
シノア「私の武器の長所は、特殊能力ですから、近接じゃ、全然中佐にかないません。どうせ、簡単によけちゃうんでしょ？」
グレン「おまえにだったら、殺されてもいい」
シノア「柊真昼を……私の姉を殺した罪滅ぼしですか？その刀の中には、私の姉がいるのでしょう？さっき、姉の名を呼んでるの聞こえちゃいました」
グレン「真昼はもういない……あいつは《鬼》になり《鬼呪装備》を完成させて、世界を救ったんだ」
姉様は、一瞬私に目を向けた。その時の姉様の顔は、とても悲しそうな顔だったが、すぐにいつもと同じ表情に戻り、グレンのことを見つめた。
シノア「あはは、冗談言わないでください。姉は、世界なんかに興味のある人じゃなかった。ただただ、あなたに恋をしていただけ。決して結ばれない運命のあなたを欲しがって、鬼に取り憑かれてしまった」
姉様の言葉が、鋭いナイフのように、私の心にグサグサと突き刺さる。
グレンは……私をここに連れてきて、一体何がしたかったのだろう。私に、「お前は、真昼の代わりにすぎない」とでも、知らしめたかったのだろうか。
──いつだったか、私は容姿が、真昼姉様に似ていると、暮人兄様に聞かされた。そこで確信してしまった……グレンが私なんかに近づいた理由と、グレンにとっての私の存在価値を……。
シノア「もしも、姉が《鬼呪装備》が完成させていなければ、本当に人間は滅びていたかもしれない。恋する乙女が一転、まるで救世主ですよ。でも、彼女は殺された。研究に取り憑かれて、鬼に成り果てたから。そして、彼女を退治したのが……姉のかつての恋人、一瀬グレンということに、表向きはなっていますが……」
そう言って、姉様は鎌を下ろした。
シノア「もしかして姉は、その刀の中で、まだ中佐と一緒にいるんじゃないですか？中佐は、姉に取り憑かれている」
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セシル(プロフ) - 雪幢さん» こちらこそまたお越しいただきありがとうございます！以前、コメントを返信できなくて申し訳ないです(T_T)今後の展開は一応浮かんでいるのですが、私もどうなるかわかってません（笑）今後ともよろしくお願いいたします(^^) (2015年11月26日 11時) (
レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
雪幢 - 更新ありがとうございます！グレンのことを大切に想っている主人公ちゃんがほんと健気でかわゆいです(*´`*) 原作読んでると、今後主人公ちゃんがどうなっちゃうのかと心配になります。。。今後の展開が楽しみです♪ (2015年11月23日 23時) (レス) id: f0aa761702 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - わざわざ質問答えてくださってありがとうございます!!!!!これからも応援しています(≧∇≦) (2015年8月14日 22時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ルカさん» そんなもったいないお言葉までいただき本当にありがとうございます(T_T)夢主は優たちと同い年ぐらいです！ (2015年8月13日 19時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - すごくおもしろかったです！作者様は文才ありすぎですね！！！うらやましいです！グレンカッコイイ！あっすみません!1つ、質問いいですか?夢主ちゃんって何歳くらいなんでしょうか? (2015年8月13日 14時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セシル
| 作成日時：2015年5月18日 22時
