第二十話 イフの結論 ページ21
『──ん……』
「ようやく、目が覚めたか──馬鹿A」
『グレン…?』
まだ頭がボーッとする。眠たい目をこすり、上体を起こせば、そこは私の部屋だった。
『な…んで……私……』
グレン「おまえ、一号執務室で倒れたらしいな」
『え…?』
グレン「深夜が、“Aちゃんが意識不明の重体だから、幹部会議が終わったら、Aちゃんの部屋に直行しろ”とか言うから来てみれば、ただ眠ってるだけ……こっちは徹夜だっていうのに……ふざけるのも大概にしろよ」
そう言って、グレンは私の頭を容赦なく叩いた。
『いったー!!ちょっと、八つ当たりやめてよね!私はふざけてない!ふざけたのは、深夜兄様でしょ!?』
グレン「おまえの兄貴がしたことなんだから、おまえが責任とれ」
『理不尽にもほどがある!!』
グレン「──まあいいや。A、ちょっと付き合え」
『え?グ、グレン徹夜なんじゃ…』
グレン「ああ、そうだ。だから、さっさと終わらせて、俺は寝てぇんだよ。わかったら、早く準備しろ」
***
グレンについてやってきたのは、東京「新宿」───日本帝鬼軍第二首都。
ビルの屋上に行けば、優とシノア姉様がすでにいた。
グレン「なんだ、おまえら。お手々繋いで、逢い引きか?」
優一郎「おっせーぞ、グレン。おまえが呼び出したんだろうが」
グレン「うるせぇなあ。軍の会議で、昨日は徹夜で…眠い。機嫌悪い。今日は帰っていいか?」
優一郎「ざっけんな。今日は《鬼呪装備》のほんとの使い方を教えてくれんだろ?さっさとやれよ」
《鬼呪装備》の使い方を教えるだけなら、私がわざわざ、ここに来る必要はあったのだろうか……そんなことを考えながら、シノア姉様が優に説明しているところを眺める。それから、グレンが剣を抜き、優のことを試し始めた。その様子に、ついつい欠伸が出てしまう。
優一郎「へっへーん。どうよ。もう昔みたいな差、ねぇんじゃねぇの?褒めてもいーぞ?」
グレン「と、今のが《鬼呪装備》だけの力を使った場合。で、次は鬼を憑依させる。俺に憑依しろ《真昼》」
『っ…』
シノア「…真昼?」
グレン「一撃でも受けられたら、褒めてやるよ」
優は、グレンの攻撃によって吹っ飛ばされてしまった。
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セシル(プロフ) - 雪幢さん» こちらこそまたお越しいただきありがとうございます!以前、コメントを返信できなくて申し訳ないです(T_T)今後の展開は一応浮かんでいるのですが、私もどうなるかわかってません(笑)今後ともよろしくお願いいたします(^^) (2015年11月26日 11時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
雪幢 - 更新ありがとうございます!グレンのことを大切に想っている主人公ちゃんがほんと健気でかわゆいです(*´`*) 原作読んでると、今後主人公ちゃんがどうなっちゃうのかと心配になります。。。今後の展開が楽しみです♪ (2015年11月23日 23時) (レス) id: f0aa761702 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - わざわざ質問答えてくださってありがとうございます!!!!!これからも応援しています(≧∇≦) (2015年8月14日 22時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ルカさん» そんなもったいないお言葉までいただき本当にありがとうございます(T_T)夢主は優たちと同い年ぐらいです! (2015年8月13日 19時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - すごくおもしろかったです!作者様は文才ありすぎですね!!!うらやましいです!グレンカッコイイ!あっすみません!1つ、質問いいですか?夢主ちゃんって何歳くらいなんでしょうか? (2015年8月13日 14時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2015年5月18日 22時