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第十二話 じぶんを信じて笑ってごらん ページ13

優たちのチームが見えなくなったところで、息をつく──……。

『ふぅ……じゃあ、私は“本部”に戻ろうかな。これ以上ここにいたら、また兄様たちに怒られちゃうから』

グレン「ああ……そうしろ」

『──私がいないと寂しい?』

グレン「おまえじゃないねぇんだ。ンなわけあるか」

『あはは……そっか、グレンには……“真昼姉様”がついてるもんね〜』

グレン「………」

『──グレン……死なないでね』

グレン「俺が死ぬわけねぇだろ」

『あはは……どっからくるのよ、その自信──じゃあね』

グレンから目を逸らし、私は踵を返す。そんな私に、グレンが「A」と、私のことを呼び止めた。

『何…?』

グレン「俺が無事だったら、おまえに褒美をやる」

『私に?』

グレン「だから……信じて待ってろ」


***


『──……』

「Aちゃん」

後ろから声をかけられ、振り返れば、そこにはら大好きな深夜兄様がいた。私は迷わず、深夜兄様に駆け寄り、そのまま勢いよく抱きつく。

深夜「おっと……はは。今日は随分甘えただね。こんなとこ、暮人兄さんに見つかったら、僕怒られちゃうな〜」

『深夜兄様──わたくし達は、いつ新宿に向かうのですか?吸血鬼が来ると分かっているのなら、わたくし達本隊も、すぐ出動するべきです』

深夜「Aちゃんの気持ちも分かるけど、本隊が安易に渋谷を離れるわけにはいかないんだ。それは、Aちゃんだって分かってるでしょ?」

『……はい。心得ております』

深夜「それに、出動するかどうかは、暮人兄さんが決めることだし、僕らは口出しできないからね〜……グレンが心配?」

『……いえ、彼なら必ず、無事で帰ってきてくれると、信じております』

深夜「はは……そっか」

第十三話 インディゴの帰還→←第十一話 雑踏とイデア



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セシル(プロフ) - 雪幢さん» こちらこそまたお越しいただきありがとうございます!以前、コメントを返信できなくて申し訳ないです(T_T)今後の展開は一応浮かんでいるのですが、私もどうなるかわかってません(笑)今後ともよろしくお願いいたします(^^) (2015年11月26日 11時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
雪幢 - 更新ありがとうございます!グレンのことを大切に想っている主人公ちゃんがほんと健気でかわゆいです(*´`*) 原作読んでると、今後主人公ちゃんがどうなっちゃうのかと心配になります。。。今後の展開が楽しみです♪ (2015年11月23日 23時) (レス) id: f0aa761702 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - わざわざ質問答えてくださってありがとうございます!!!!!これからも応援しています(≧∇≦) (2015年8月14日 22時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - ルカさん» そんなもったいないお言葉までいただき本当にありがとうございます(T_T)夢主は優たちと同い年ぐらいです! (2015年8月13日 19時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - すごくおもしろかったです!作者様は文才ありすぎですね!!!うらやましいです!グレンカッコイイ!あっすみません!1つ、質問いいですか?夢主ちゃんって何歳くらいなんでしょうか? (2015年8月13日 14時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セシル | 作成日時:2015年5月18日 22時

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