第106話 何色を塗ればいいでしょう ページ7
『──は…？金造さんが柔造さんと喧嘩した…？それで家出してきたっていうの…？』
三輪「はい……実はそうなんです……」
金造さんが私の元を離れ、志摩くんを連れて校内の方へ行ってしまった直後、勝呂くんと三輪くんに「ちょっとええですか」と手を引かれ、中庭にある木陰へ連れていかれた。そこで聞かされた話は、金造さんがここにいる本当の理由だった。
何、それ……「たまたま休みが取れて遊びに来てん」とか言ってたけど、あれは嘘？私に嘘ついたわけ？
余程顔に出ていたのだろうか、勝呂くんが「金造はAさんに心配かけたなかったから、本当のこと言わなんだんやと思います」とフォローをいれてくれた。
『それで？喧嘩の原因は？』
勝呂「柔造に電話で聞いてみたんですけど、柔造のほうは金造と喧嘩したつもりもなければ、それが原因で金造が家出したなんて夢にも思ってへん様子で…しょせんは金造の独り相撲なんやないかと思うたんですけど……まあ、それじゃあいくらアイツでも納得せんやろうし、なんや思い当たることがないか無理やり聞き出したら……前日の昼飯の冷や麦の色つきのを食べてもうたって柔造が言ってまして」
『は？』
三輪「一把につき何本か赤や緑の色がついたカラフルな麺が入ってますやろ？金造さん、それが好きらしいんです」
『いやいやいやいや、いくらあのバカで単純な金造さんでもそんなことで……』
三輪「Aさん…さりげなくなかなか言いはりますね…」
勝呂「俺も子猫丸もまさかと思います……いや、そう思いたい。けど、柔造が思いつくんがそれしかないんやったら…それしかないやないですか」
三輪「食べものの恨みは怖い言いますしね」
『………』
二十歳を超えた大の男の家出の理由にしては、あまりにも情けない。そして、アホらしすぎる。
『……それで？私は何をすれば…？』
勝呂「さすがAさんや。話が早くて助かります」
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真涼(プロフ) - part1から楽しみに読ませていただいておりました。再開のお知らせに大喜びしています。pixivさんの方に移行とのことで楽しみに待っております。多忙の中ありがとうございます。無理ない程度に頑張って下さい。 (3月23日 21時) (
レス) @page38 id: c3ea510f0c (このIDを非表示/違反報告)
無名 - この作品凄く大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年6月22日 0時) (レス) id: 1643c4676a (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 面白いです。これからも頑張ってください (2020年2月21日 16時) (レス) id: 719a0b5f0f (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - まことのさん» 私なんかの小説で金造さんを好きになっていただけたなんて恐縮です（ ; ; ）ありがたいです。これからもよろしくお願いします (2018年5月1日 23時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
まことの(プロフ) - 初めまして、たまたま見つけて読み始めたところドハマりしてしまい時間を忘れて読み耽り…金造推しになってしまいました(*´д｀*)笑 素敵な作品に出会え幸せです。これからも陰ながら応援しています。 (2018年4月15日 13時) (レス) id: 93323a492e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セシル
| 作成日時：2017年10月20日 12時
