第122話 滞る電脳回路 ページ23
パチっと目が覚めた時、視界に広がったのは雪景色ではなく、私の部屋の天井にベッドの天蓋だった。今回は相当酷いようで、体が重く、起き上がるので精一杯だった。これは、当分部屋から出られないな……そんなことを考えていたら、ノックもなしに部屋の扉が開いた。
『父上、娘の部屋に入る時はノックをするのが常識ですよ。娘に嫌われるのは嫌でしょう？』
メフィスト「おやおや……心配して様子を見に来てあげたのですが、それだけ軽口をたたければ、申し分ないですね」
『言っておきますけど、私はまだ動けませんよ。起き上がるので精一杯なんです』
メフィスト「貴女は私をなんだと思っているのですか？私も鬼ではない。任務を無事果たしてくれた可愛い娘をこき使うはずがないでしょう」
『……どの口が言うのよ』
ジト目で睨みつけるが、父上はニヒルな笑みを浮かべるだけで、全く効いていない。まァ、いつもの事だけど。
私は深いため息をついて「まだ寝足りないので、用がないのなら出ていってもらえますか」と父上に告げれば、父上は「では、短めに話をしましょう」と愉しそうに両手を広げた。
メフィスト「八郎太郎大神の件ですが、イルミナティに先を越されたようです」
『あら…それは大変……どうせ、その件でシュラさんを怒らせたのでしょう？父上も懲りませんね。父上に盾突く、シュラさんにも言えることですけど』
メフィスト「冷静でよろしい。ここで“Aにまで”感情的になられては、悪魔である私でも、さすがに頭を抱えるところでした」
『ご冗談を……志摩廉造があの場に現れた時点で、こうなることは予測済みです。で？本題は何ですか？そんな話をしたいわけじゃないでしょう？』
淡々と言葉を並べて不敵に笑う私に、父上は「ふむ」と顎に手を当てて、何かを考える素振りをみせた。
メフィスト「実はですね、A。貴女に頼みたいことがあるのですよ」
『頼みたいこと…？どうせ、ろくな事じゃないでしょうけど……一応、聞いて差し上げますよ』
メフィスト「ククク……貴女にしか頼めない事ですよ☆」
第123話 戻れば地獄、進めば監獄→←第121話 キミと語るべき人類学
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真涼(プロフ) - part1から楽しみに読ませていただいておりました。再開のお知らせに大喜びしています。pixivさんの方に移行とのことで楽しみに待っております。多忙の中ありがとうございます。無理ない程度に頑張って下さい。 (3月23日 21時) (
レス) @page38 id: c3ea510f0c (このIDを非表示/違反報告)
無名 - この作品凄く大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年6月22日 0時) (レス) id: 1643c4676a (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 面白いです。これからも頑張ってください (2020年2月21日 16時) (レス) id: 719a0b5f0f (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - まことのさん» 私なんかの小説で金造さんを好きになっていただけたなんて恐縮です（ ; ; ）ありがたいです。これからもよろしくお願いします (2018年5月1日 23時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
まことの(プロフ) - 初めまして、たまたま見つけて読み始めたところドハマりしてしまい時間を忘れて読み耽り…金造推しになってしまいました(*´д｀*)笑 素敵な作品に出会え幸せです。これからも陰ながら応援しています。 (2018年4月15日 13時) (レス) id: 93323a492e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セシル
| 作成日時：2017年10月20日 12時
