第37話 プラスチックのハート ページ38
『──ん……』
目を覚ますとそこは見知らぬ部屋。薬を嗅がされたせいで頭がまだクラクラする。
私は腕と手を縄できつく縛られ、口は布で塞がれていて声を上げることも逃げることも出来ない。
「お目覚めのようね」
『!?』
私の目の前でソファーにふんぞり返るのは、マイル・スウェルトだった。
マイル「気分はどうかしら?ニコラ・パリス……いいえ──A・リシャール」
『んん…!?』
マイル「気づいていないとでも思ったの?貴女、裏社会では結構有名なのよ?まあ、あの間抜けな刑事さんは騙せたようだけど」
コイツ……何もか知ってる……最初から、私のことを監視していたのね……!!
マイルは、側にいた男にアイコンタクトを送った。その男は私に近づき、私の口を塞いでいた布を取った。
『っ……私をどうする気?おばさん』
マイル「口の利き方には気をつけなさい、小娘──そうね……貴女は裏社会では大変人気なの。闇オークションに売りつけるってのは、どうかしら?大儲けできそうだわ」
『悪趣味ね……』
マイル「それとも……私の元で働くというのはどう?」
『働くですって?』
マイル「そうよ。私は株もやっていてね。貴女のその頭脳があれば、もっと荒稼ぎ出来ると思うの」
『ふーん……』
マイル「貴女が首を縦に振れば、この別荘に潜り込んだルパン三世たちを無事に逃がしてあげるわ」
『……逃がしてあげる?あはは、いつまで立場が上だと思っているの?』
マイル「なんですって?まだ状況が分かってないみたいね、小娘」
『分かってないのは貴女よ、おばさん』
第38話 低すぎるアッパーリミット→←第36話 可愛い女には棘がある
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セシル(プロフ) - ロイドさん» お返事がたいへん遅くなり申し訳ありません!一応10代後半で20代には到達していないくらいです! (2016年8月21日 2時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
ロイド - 夢主ちゃんは何歳何ですか? (2016年1月28日 17時) (携帯から) (レス) id: c0288a584d (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 零羅さん» 貴重なご意見までありがとうございます!今の話のシリーズが終わりましたら、微力ながら零羅さまのご意見を参考にさせてもらいながら話を書きたいと思います(^^) (2015年12月21日 22時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
零羅 - すっごく面白いです!次元とのあま〜いからみが見たいです!できれば書いていただけないでしょうか?更新頑張ってください。応援しています!!! (2015年12月17日 23時) (レス) id: e6e02b259e (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - たくさんのコメントありがとうございます!一人一人お返しできず申し訳ございません。なるべく返せるよう努力いたします。これからもどうぞよろしくお願いします。以上、管理人のセシルでした。 (2015年10月6日 21時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2015年1月19日 23時