第35話 愛らしき確信犯 ページ36
「──……社長令嬢が、メイドの私に何かご用でしょうか?」
『ふふ……とぼけないでよ──不二子ちゃん』
不二子「あら、気づいちゃったの?さすがね、A」
そう言って、変装をといて不敵に笑う不二子ちゃん。そんな不二子ちゃんにつられて、私の口角も上がる。
『それはお互い様じゃない。不二子ちゃんだって、私の正体にすぐ気がついたんでしょ?』
不二子「あんたたちが、会場に入ったのを見ていたからね」
『そっか……不二子ちゃんもネックレス……狙ってるの?』
不二子「ええ、もちろんよ。いくらAでも、あのネックレスは譲れないわ」
『あはは…私は別に、ネックレスなんてどっちでもいいの……不二子ちゃんより先に、おじさまが盗んじゃうかもだけど』
不二子「ルパンに負けるわけないじゃない……一応伝えておくけど……あのマイルって資産家、どうやら裏の顔があるみたいなのよ」
『裏の顔?』
不二子「私も、あまり詳しく調べてないんだけど、裏社会に首を突っ込んでるらしいわ」
『へー……まあ、ただの資産家ではなさそうだとは思ってたけどね』
不二子「せいぜい、正体がバレないよう気をつけることね」
『その言葉、そっくりそのまま返すわ』
不二子「Aも、随分口が達者になってきたわね……お子ちゃまのくせに」
そう言って、不二子ちゃんは私の鼻をつまんできた。地味に痛い……。
不二子「とにかく、深入りは危険よ。あんたは早く、愛しのボディーガードさんのところに戻りなさい」
『ふ、不二子ちゃん…!!』
不二子「ふふ。それじゃあね、A」
第36話 可愛い女には棘がある→←第34話 宇宙の隅っこで毒を吐く
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セシル(プロフ) - ロイドさん» お返事がたいへん遅くなり申し訳ありません!一応10代後半で20代には到達していないくらいです! (2016年8月21日 2時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
ロイド - 夢主ちゃんは何歳何ですか? (2016年1月28日 17時) (携帯から) (レス) id: c0288a584d (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 零羅さん» 貴重なご意見までありがとうございます!今の話のシリーズが終わりましたら、微力ながら零羅さまのご意見を参考にさせてもらいながら話を書きたいと思います(^^) (2015年12月21日 22時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
零羅 - すっごく面白いです!次元とのあま〜いからみが見たいです!できれば書いていただけないでしょうか?更新頑張ってください。応援しています!!! (2015年12月17日 23時) (レス) id: e6e02b259e (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - たくさんのコメントありがとうございます!一人一人お返しできず申し訳ございません。なるべく返せるよう努力いたします。これからもどうぞよろしくお願いします。以上、管理人のセシルでした。 (2015年10月6日 21時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2015年1月19日 23時