第12話 タナトスの享受 ページ13
なんとか銭形のとっつぁんを撒いて、Aを助けに向かった次元との落ち合い場所のホテルの裏口へ向かった。
裏口では、次元と次元の背中に担がれたAの姿があった。車を横付けし、次元達が車に乗ったことを確認して、再び車を走らせる。
ルパン「次元……Aの奴、気分でも悪いのか?」
次元「いや、お前さんら待ってる間に寝ちまっただけだ……起こすか?」
不二子「ふふ、お子様にこの時間は酷よ。寝かせてあげなさいよ」
バックミラーで確認すれば、Aは次元の膝の上で、気持ちよさそうに眠っていた。
ルパン「おいおい、せーっかく体張って“女神の涙”盗んできたってのに、お姫様は夢の中ってかぁ?」
五ェ門「仕方あるまい。それだけ、疲れたのでござろう……しかし──まさか、Aが狙われるとは……」
五ェ門の一言で、車内の空気は一変する。
ルパン「あぁ……今まで、Aが狙われることはなかったからな」
不二子「それだけ、ジェパードのお目が高かったってことじゃない?Aに目をつけるなんて」
次元「おい、不二子。そいつは少し買いかぶりすぎじゃねえか?」
『あら、次元……それ、どういう意味?』
次元「いててて!A!何しやがる!!」
いつの間に目を覚ましたのか、Aは上体を起こして、次元の頬をつねりあげていた。
ルパン「よう、お姫様──お目覚めはいかが?」
『……よく眠れたわ』
ルパン「そいつぁ、良かった。ほら、こいつが“女神の涙”だぜ」
後部座席に向かって“女神の涙”を投げれば、Aはそれを難なくキャッチした。
『ありがとう、おじさま──次元、ライター貸して』
次元「ライター?いいけど、何に使うつもりだ?」
『それは、見てのお楽しみよ』
次元はAに抓られた頬を摩りながら、Aにライターを渡した。Aは受け取ったライターで火を灯し、“女神の涙”に近づける。
『あぁ──やっぱり……』
不二子「A、何してるの?」
『あのね、“女神の涙”についてちょこっと調べたの。そしたら、なんかよく分からない暗号が出てきて、暇つぶしに解いてみたら、“女神の涙”の秘密が明らかになったの……こうやって、“女神の涙”に火を近づけると……』
Aが持つ“女神の涙”には、何かが浮かび上がっていた。
五ェ門「地図…?」
『あったりー!なんと、黄金が眠る在り処を示す地図が出てきちゃうのです!』
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セシル(プロフ) - ロイドさん» お返事がたいへん遅くなり申し訳ありません!一応10代後半で20代には到達していないくらいです! (2016年8月21日 2時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
ロイド - 夢主ちゃんは何歳何ですか? (2016年1月28日 17時) (携帯から) (レス) id: c0288a584d (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 零羅さん» 貴重なご意見までありがとうございます!今の話のシリーズが終わりましたら、微力ながら零羅さまのご意見を参考にさせてもらいながら話を書きたいと思います(^^) (2015年12月21日 22時) (レス) id: 87ed51745e (このIDを非表示/違反報告)
零羅 - すっごく面白いです!次元とのあま〜いからみが見たいです!できれば書いていただけないでしょうか?更新頑張ってください。応援しています!!! (2015年12月17日 23時) (レス) id: e6e02b259e (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - たくさんのコメントありがとうございます!一人一人お返しできず申し訳ございません。なるべく返せるよう努力いたします。これからもどうぞよろしくお願いします。以上、管理人のセシルでした。 (2015年10月6日 21時) (レス) id: fbea12f221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セシル | 作成日時:2015年1月19日 23時