ベタ惚れ2 ページ10
…
「か、上鳴君。僕何か気に障るようなことした…かな」
「した」
困ったように(実際バリ困ってると思われる)頬をかくアンコの肩に額を押し付けながら、俺は電車に揺られていた。あ、そこのオジサン、俺達カップルに見える？見える？ヘッヘあざーす。
アンコは、いくらヒロイン体質＆気質(しかし筋力は超級)とはいえニブ過ぎると思います。今時そんな典型的なヒロインよりも、むしろ鋭すぎるー、とかクセがあるキャラの方がウケるもんだぜ？
…いや、アンコを否定してるわけじゃないんですごめんなさい。付き合ってください。
「ごめんね」
「やーだね！アンコのばーかばーか！オソノさんみたいな声しやがって！」
「…うん？」
あんなの絶対アンコに気があるに決まってんじゃんか、あのヤンキー…。
もし俺が落ちてアンコとヤンキーが受かったらどうなるんだろ…考えたくもねえわ。
「…アンコー、今日アンコん家寄っていい？」
「僕は構わないけど…ちょっと待ってね、ハタ子さんに聞いてみる」
「おー」
アンコかわいーなー。かーわーいー。
この容姿だけ見りゃ、ダサいバスタオル巻いていじめっ子ぶっ飛ばす怪力とは思えないよなー。でもそんなトコもマジ大好きだよ大好き。マジで。
俺チャラいチャラい言われるけど、結構イケメンな方だと思わね？雄英の筆記も合格できたから、ある程度頭もいいんだぜ？アホ化しなけりゃ個性も強力だし。
少なくとも、あのヤンキーよりはいいヤツな自信あるね。
「『もちろんいいわよ！』だって。夜ご飯はシチューらしいよ」
「やった！…あ、待って。俺も親に聞かねーと」
アンコは優しい。誰にでも平等に、分け隔てなく接する。…から、知らない人とでもすぐ仲良くなる。仲良くする。
俺とアンコがわりと一緒にいるのは、俺が一方的について回ってるのをアンコが受け入れてくれてるだけで…。実際、特別仲が良いわけじゃない。それが、もうかれこれ3年も変わらない。
3年経っても進展が起きないまでのアンコのニブ具合もすげーけど、3年も飽きずに付きまとえる俺もなかなかすげーよな。そこはやっぱ愛だよな！
「…アンコぉ。俺がもし雄英落ちて、アンコがあのヤンキーと同じクラスになったらさ…」
「上鳴君」
「ん？」
「大丈夫、きっと受かってるよ」
悪いこと考えると本当にそうなっちゃうんだよ、と続けるアンコが愛おしくてどうにかなりそうだったので、思わずほっぺにチューした。
(※電車の中です)
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みかん - え、すごい面白い…独特なのにめっちゃ面白いです！頑張ってください！！ (2018年3月14日 17時) (
レス) id: 4389491407 (このIDを非表示/違反報告)
タラバガニ - 他の小説とは違った魅力に溢れてますね！ 本当に面白いです！ 好きです！← 応援してます！ 頑張って！ 下さい！！ (2018年2月25日 10時) (レス) id: 74808f0e2e (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - 新しい斬新さに惹かれました！最初は名前変換無いのかと思いながら読みましたが、そんなの関係無しにハマりました！いつか轟くんとの絡み楽しみにしています！！！これからもサイト頑張ってください！ではっ♪ (2018年2月5日 8時) (レス) id: 12879f1d64 (このIDを非表示/違反報告)
わたみず(プロフ) - なんだこの面白い小説...w 更新頑張ってください！ (2018年1月25日 23時) (レス) id: f57990a05b (このIDを非表示/違反報告)
ブロック(プロフ) - 何この狂気に満ちた世界観。すごく好きです頑張ってください！ (2018年1月14日 12時) (レス) id: 3e892ea4a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：染井芳野 | 作成日時：2018年1月9日 12時
