01. ページ1
A side .
望くん、4歳。
確かに、全然笑わない子だった。
この保育園に来てから一度も、私たちに笑顔を見せてくれたことがない。
.
「……望くん、本当に笑いませんね」
桐「ほんまに…… シャイなだけなんかなあ、」
同じ学年を受け持つ桐山先生も、クラスは違うけど望くんのことを気にしてくれてた。
いつも一人で遊んでるし、もしかしたら恥ずかしがり屋さんなのかもしれないなんて。
私たちはずっと、間違った解釈をしてた。
.
けれど、その日は突然やって来る。
.
.
「……っ、望くん？！望くんっ、どうしたの？！」
みんなでお絵描きをしていたら突然、望くんは椅子から崩れ落ちるように倒れた。
それを見て、固まってしまう子、泣きわめく子。
そんな子たちを振り払うように駆け寄れば、小さな身体は痙攣していた。
「望くん……っ、望くん、大丈夫だからね、先生がついてるから……っ、」
そう声を掛けて抱きしめても、冷たい身体はただ力なく震えるだけ。
桐「A先生、どうした……っ、望くん？！」
「照史先生……、どうしよう、突然、」
騒ぎを聞いて駆けつけてくれた桐山先生が、焦った私を落ち着かせながら望くんの身体を抱き上げる。
桐「……A先生、落ち着いて、……大丈夫やから、とりあえず救急車、呼べる？」
「……はいっ、」
.
震える手、震える声、
それを必死に必死に抑えて掛けた119番。
きっとこの日のことは、一生忘れられないと思う。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 761人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みーぽん(プロフ) - じゅんさん» はじめまして！とても嬉しいお言葉、ありがとうございます！頑張りますので、今後ともよろしくお願い致します(*´-`) (2020年2月7日 18時) (
レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
じゅん(プロフ) - 初めまして！みーぽんさんの小説凄く気になって読ませて貰ってます！楽しみにしてますので！頑張って下さい！応援してます！ (2020年2月7日 17時) (レス) id: 7a43893a5b (このIDを非表示/違反報告)
みーぽん(プロフ) - 篠瀬永都さん» ありがとうございます。頑張ります！ (2020年2月4日 23時) (レス) id: 009673d39a (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬永都(プロフ) - 頑張ってください！応援してます！ (2020年2月4日 22時) (レス) id: 2715e61c38 (このIDを非表示/違反報告)
流智LOVE(智洋にデレ期！？) - みーぽんさん» 大丈夫だよ！私も最近忙しいからまた暇なときに！ (2020年1月24日 22時) (レス) id: db4b56f1e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：望穂
| 作成日時：2020年1月18日 22時
