2話 ページ2
数日後。
「Aさん。そろそろ晩御飯の時間だし、その、一緒に、食堂に・・・
Aさん?」トントン
シーン・・・
「っ、Aさん、大丈夫ですか!何か―――」
ドンッ、ドンッ!!
『ぅおっ。・・・カムイ?』ガチャ
「あ、Aさん・・・何ともなかったんだ。ごめん、呼んでも全然返事が来ないから、何かあったのかと・・・」
『何でもないよ、ちょっと考え事してて。食堂行こっか?』
「Aさん、その・・・最近、大丈夫?
あの時以来、何か思い詰めてるみたいで・・・」
・・・心配、かけちゃったかな。
出来れば、カムイには一番
『・・・本当に大丈夫!心配しないで?
それよりさ、私、明日は朝から居ないから。夜も遅くなるかな』
「え、じゃあ、その間は・・・」
『大丈夫、指揮とかはルフレに任せた。んで、出陣チームはいつもので・・・
リーダーとエースは、カムイだよ』
「僕が!?」
『大丈夫、カムイなら絶対できる。私が保証する』
「・・・解ったよ。Aさんの事、僕も信じてる」
『ありがと、流石カムイ。
・・・あのさ、変な質問するんだけど。』
「何?」
『私が急に出て行ったきり、戻らなかったら・・・カムイは、どうする?』
「え、そりゃあ・・・信じて待つ、って言いたい所だけど。
僕は、探しに行っちゃうかな・・・本人が望んでないのは承知でも」
あぁ、そうか。
彼は、こんな私でも、失踪したら探しに来てくれるんだ。
嬉しい。けど。
『・・・そうなんだ。カムイらしい、優しい答えだね。
でも、本当に居なくなったら、追いかけて来なくてもいいからね?私、追われたら徹底的に追手撒くし』
「はは、撒かれちゃうかな?」
・・・ごめんね、突き放すしか無いの。
これは、誰にも察されては、いけない。
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作者名:竜宮染里 | 作者ホームページ:http://yoru
作成日時:2021年10月7日 22時