【刀剣乱舞】彼岸花が咲く頃に・再 (ページ39)

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参拾漆輪目ページ39

帰りに、あの審神者さんの隣に置かれていたバスケットに林檎が入っていたのを思い出して、2つ、買って帰った。

シャワーを浴びて、弥生に破れたスーツの穴を繕ってもらい、その間に1つ林檎を切り分けた。

「先生、この林檎って何の形ですか？」

「兎です。食べていいですよ。」

「いいんですか！」

作業の手を止めて、美味しそうに林檎を頬張っている。

それを見ながら、竹刀袋に入れて持ち帰って来た太刀を部屋の隅の桐の箱に置いた。

「その方、いつ目覚めるんでしょうね。」

「さあ。それは俺にも分かりません。」

刀剣側が顕現を拒否すれば10年以上そのままという事もあり得るのだ。

気長に待つしかない。

「さ、ちょっと早いですけど、それを繕ったら寝ましょうか。」

「はい！」

しばらくして、5階建ての寮の一部屋から電気が消えた。