side 北斗 ページ34
なんだか周りが騒がしい。
それになんだか…甘い香り。
うっすらと目を開けるがあまりの明るさに咄嗟に目を瞑る。
何度か瞬きのあと、俺の視界に飛び込んできたのは
気持ちよさそうに寝ている緋織の顔だった。
北「うわっ…！？」
驚いて飛び起きようとすると、
自分の手がガッチリ緋織の腕を握っているのに気付いた。
北「えっ何で…」
全く状況の掴めない俺。
樹「あ、北斗起きた。」
北「っ！？！？」
そして俺と緋織以外の皆に遅れて気づく。
北「は！？何なのこれ？え？」
ジ「はいはい、北斗がお手付きお手付き〜」
慎「いやぁ〜正直どうしようかと俺らもお手上げよ？」
き「まさか北斗が…」
高「あぁバレたらあの人に殺されそう…」
楽しそうにニヤニヤ笑うトリオに
怪訝な顔の京本、そして青ざめてる高地。
北「いや、まじ、俺も何が何だか…」
樹「いや〜北斗を起こすの緋織にお願いしたんだよね」
ジ「全然帰って来ないからさ、もしや？ってね笑」
慎「そうそう！んで部屋入ったら、まさかの！笑」
北「…俺何もしてねえって」
き「まあ、それは分かってるけど」
高「まあ2人とも服着てるし？」
ジ「いやん、コーチ〜」
樹「ま、とりあえず何事もなかったし。解散〜」
高「北斗、緋織起こして来てね！」
ジ「遅くなっちゃヤーよ！」
慎「あらやだ〜」
き「とりあえず、先行こ」
寝起き直後、嵐の様な奴らが去り
1人取り残された俺は目の前で眠る緋織を見ながら
昨夜の事を思い出すも、緋織がここにいる訳が分からずにいた。
とりあえず緋織を起こさない様にゆっくりベッドを降りる。
緋織「…んっ…」
降りる時のスプリングの反動で緋織が身動ぎする。
北「…緋織？」
分からないなら聞いてしまった方が早いかもしれない。
とりあえず緋織を起こしてしまおうと
ベッドに近づき緋織に目を向ける。
長い睫毛を伏せ、薄く開いたピンクの唇。
ショートパンツから見える綺麗な脚。
緋織の無防備なその姿は寝起きに毒だ。
北「緋織、起きて」
思わず緋織の口元に手がいく。
北「緋織、早く起きて」
俺は緋織の唇を指でなぞると
惹き込まれるかの様にそこに自分のを重ねた。
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作者名：hiori | 作成日時：2019年10月3日 2時
